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転生オーライ!  作者: 高岩 唯丑
6:リーダーたるもの先頭に
178/221

10話!

「剣がチェックメイトに耐えられずです」


 セルカが少し沈んだ表情で言った。


「まぁあのパワーだ、しょうがねぇだろ、セルカのせいじゃねぇよ」

「ありがとうございます」

「それで新しい剣の関係かい?」


 ゴーディルがクレブリアに向き直る。


「えぇそうよ、鍛冶屋に行ったら、特殊素材で作るしかないって言われたの」

「ほぉう、特殊素材ねぇ、それでギルドに」

「素材を集めにね……ゴーディルは詳しい方かしら?」


 持っていたリストをクレブリアがゴーディルに手渡す。そのリストを渋い顔でゴーディルが見つめた。現在ゴーディルとその仲間たちはギルドの調査隊に所属している。いろいろな所に行っているから詳しそうだけど。


「すまんね、俺にはわからん」


 やがてリストから顔をあげて、苦笑を浮かべたゴーディルが言った。


「興味がないもんでね……俺なんかよりギルドの他の職員の方がいいねぇ」


 少し残念そうなクレブリアがゴーディルからリストを受け取りながら「そう」と呟く。残念そうというよりなんだか何か言いたげな感じがする。僕がそう思っているとクレブリアが決意したようにゴーディルに向って口を開いた。


「あの、よかったら、手伝ってくれないかしら?」


 いつもの調子より少し、弱い感じのクレブリアだった。それをうけてゴーディルは困った表情になる。


「今からちょっと行かねぇと……問題……というかおかしな事があってねぇ、当分手が空かねぇかもしれない」

「……そう」


 明らかな落胆顔でクレブリアが呟く。それも見てゴーディルが苦笑した。


「悪いねぇ」


 申し訳なさそうな声と共にゴーディルがクレブリアの頬をそっと撫でる。僕はおや、と思いつつ、気にしてない風にゴーディルに聞いた。


「おかしい事って?」

「おう」


 僕の問いかけにゴーディルが僕に体を向けた。その瞬間、ゴーディル越しにクレブリアが物凄い剣幕で睨みつけてくる。僕は気づかないふりをした。


「なんかな、南の森でデカイモンスターがいるって目撃情報だ、恐ろしく俊敏でちゃんとした姿を見れた奴がいねぇのよ」


 くつくつと笑ったゴーディルが続ける。


「なかなか面白そうだろう、ヨルセダから許可貰って調査に行くところだ」

「デカイモンスターか」

「ここら辺じゃあ、見ないデカさだとよ、ハハッ、今から楽しみだぜぇ……場合によっちゃあ、討伐の依頼が出るかもしれねぇ、エルたちも準備しとけよ」

2回目!

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