24話!
僕は賢者からもらった本を読み終えてパタンと閉じた。読みやすくてわかりやすかったから途中で止まらず、一気に読めてしまった。
「疲れたぁ」
体を伸ばすようにストレッチする僕にネピアが聞いた。
「どうなの?」
「ん? うーん」
完全に理解した訳ではないけどある程度はわかった。それを簡単に説明する為の言葉を考える。
「わからなかった?」
「大丈夫……簡単に言うとね、防御魔法のシールドってあるでしょ?」
「うん、魔力を圧縮して固める」
「そうそう、そのシールドみたいな物なんだって、魔力を圧縮して、固める、そこに意思を植えて完成……ただ僕は意思を植えるのはしないかな」
「そう」
「それで魔力の圧縮濃度で強さが変わるとか」
大量の魔力ならそれだけ強くなるという事らしい。やってる事は単純な感じだけど、倒されても再構成する様にしたりいろいろ複雑な工程がある。
「大変そうだよ」
「難しい?」
「いや、いろいろ省けそうだから……完璧な不滅魔法兵を作りたいわけじゃないし、参考にできるとこだけいただく」
「難しくないけど大変?」
「そんなとこかな」
ネピアが頷いてから言った。
「杖使う?」
「まだいいや」
「そう」
僕はもう一度、本を開いた。意思を植えるという部分を読み込んでみる。一番最後に任意のデザインをした意思、性格を作り出した体に馴染ませ埋め込む。そういう様な事が書いてある。つまり、埋め込まなくても体は作れると言う事。自分の魔力だから操作もできるだろう。
「ふーむ、そこはいいかな」
あとは再構成の部分だ。実際、いるだろうか。操作をすれば、自動で再構成しなくても戻せる気がする。これも自分の魔力だからできると思う。
「だいたい、どのあたりを習得すればいいかわかってきたよ」
「そう、よかった」
あとは他の魔法をかけ合わせていけたらもっと強力になると思う。シールドを手に持たせたり、剣を持たせたり。シールドで不滅魔法兵の鎧を作るとか。
「楽しくなってきたよ」
「どうして?」
「いろいろ自分好みにデザインもできるし」
「デザイン?」
「姿かたちとか服装とか……ゲームのキャラメイクみたいでちょっと楽しいよ」
「変態的な格好を女の子の姿したものにさせようとしてる?」
「違うから!」
そんなつもりなんてない。僕は急いで否定した。
「純粋に格好良さを追求したい、エロなんていらない!」
「ふーん」
ネピアの言葉は疑っているような言い方だった。
2回目!