8話!
「そうなんだ」
「偵察に出した時に情報が早く手に入れられるし、依頼じゃない時も何かあったら連絡取れるわ」
クレブリアがそう言っているのを聞いて僕は少し可笑しくなった。なんだかわんぱくな子供を心配するお母さんみたいだ。
「なによ」
「え? なんでも」
顔に出てたのかも。僕は顔を引き締める。
「それでここに通信魔法石あるの?」
「あるそうよ」
クレブリアが少し移動して棚を指差す。
「ここの辺りだわ」
ブレスレットタイプやネックレスタイプ、指輪タイプ、いろいろある。
「ヴェールがつけてて無くさないのがいいわね」
「ネックレスはどっかに引っかけてとれちゃいそうだね」
「そうよね、ブレスレットも怖いわ……指輪かしらね」
結構大きめの緑色の石がついた指輪を取る。
「石が大きいね」
「コレより小さくできないのよ、たぶん」
「それに一つ?」
「レプリカよ、これを持って行くの、指輪のサイズを調整しないとだし」
そうか。指輪って調節してるんだ。全サイズがあるのかと思ってた。
「ヴェール、行くわよ」
「はーい」
クレブリアとヴェールは受付の方に向かっていった。
「もう少し時間かかるかな」
僕は周りを見てセルカを探す。どこにいるかな。もう怒っていないといいけど。セルカは少し離れたところにいた。こちらをチラチラ見ていて、僕と目が合うとセルカはさっと視線をそらした。
「ねぇセルカ」
「なんですか」
素っ気ない声でセルカが言った。ご機嫌斜めみたい。
「なんかごめん」
「わかってないくせに謝らないでください……ばか」
わからないけど謝りたい気持ちはちゃんとある。だからそれを形にできたらと思う。いや謝りたい気持ちいだけじゃない。
「……みんなに内緒でお揃いの物、買わない?」
セルカが目を見開いて驚くとみるみる顔が赤くなっていく。口をパクパクとして何か言おうとしてるけどうまく言葉にできないようだ。
「ダメかな?」
僕の問いかけにビュンビュンと顔を横に振った。
「よかった……どうしようね、普通のアクセサリーにする? せっかくだから魔道具?」
「あ、あ、どうしましょう」
「はは、そんなに焦らなくてもいいよ、僕は気が変わったりしないし、どちらかと言うとセルカの気が変わらないかが心配」
「そんな!」
セルカがびっくりするくらい大きな声をあげて、すぐに口を押さえる。二人でクスクス笑うとセルカが続けた。
「私だって変わりませんよ」
「そっか」
自分の顔が熱くなるのを感じた。
2回目!




