12話!
クレブリアが考える素振りを見せる。
「いいわ、じゃあついでに出発するって報告してきて……北門で集合よ」
「わかった、レガルは歩いていくよね?」
「えぇ、夜までにレガルにつきたいから、あまり遅くならないように」
「わかったよ」
僕はクレブリアに頷いて見せると部屋を出て、ギルドに向かった。
「不滅魔法兵でどういう事する?」
「まだ何も決まってないよ、勉強して使わなくてもそれはそれで無駄にならないし……だから一応知りたいだけ」
「ふーん」
ネピアはなんだか僕が隠し事してるのではと思ってるような声でそう言う。でもそんな事はない。本当に何も決まっていない。
「嘘じゃないよ」
「疑ってないよ」
ネピアの疑いの目を受けながらギルドに急ぐ。どれぐらいのスピードでレガルまで行くかわからないけど走っていくわけじゃなければ時間的にギリギリだ。
僕はギルドに到着すると早速、中に入ってヨルセダに取り次いでもらえるように職員に声をかける。しばらく待っていると執務室に呼ばれ、そちらに向かった。
「どうしたのじゃ、少し手が離せないのでの、このままで要件を聞こう」
書類を眺めつつ、ヨルセダが僕の方をチラと見る。
「忙しい所ごめん、まず一つ目は今から出発するからその報告に」
「そうか、こちらもゴーディル隊を調査に向かわせたのじゃ、そちらが終わったらヴァルツゴに向かうように言ってある、うまく落ち合えればいいが……まぁうまくやってくれ」
「うん、わかったよ、それでもう一つなんだけど」
「なんじゃ? 気にせず言うのじゃ」
ヨルセダが微笑んでそう言う。忙しいのに本当にいい人だ。
「実は、不滅魔法兵の魔法の使い方を教えてほしいんだよ」
「む、不滅魔法兵か……ちょっと待つのじゃ」
そう言ったヨルセダはさっきまで見ていた書類を机に置いて素早く何かを書き込むとペンを置いてこちらを見る。
「どうしてじゃ? まぁ君の事だから悪用はしないじゃろうが」
「ちょっと、新技の参考に使おうかと」
「ふむ、新技か……ネピア君、エル君がバカな事をしない様にちゃんと見ておくのじゃよ」
「わかった」
「ちょっ、なんで」
ヨルセダが意地悪な笑みを浮かべている。
「聞いたのじゃ、ヴェールから、夜じゅう森で戦ってたそうじゃな、クレブリア君に怒られたと」
「もぉ、なんで言うかな……うん、怒られたよ」
「まぁ、いいのじゃ、不滅魔法兵じゃったな」
2回目!