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俺を返せ!!  作者: 伊崎詩音
変化の先の日常
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夏休みスタート

そうして夏休み最初の予定が決まり、今日は笠山高校の終業式


「やっはあああ!!!夏休みだああああ!!!!!」


「元気だなぁ」


「あはは、絵梨ちゃんらしいですね」


午前中の終業式を終わらせ、教師達からのありがたーいお言葉をいただいた後に解放された学生人は晴れて自由な高校二年目の夏休みへと突入したのである


高校二年の夏休みは入ったばかりの一年、これから待ち受ける受験無いし就職活動に向けて本腰を入れるタイミングになる三年とは違い、高校生活では一番気楽に過ごせる夏休みとも言えるだろう


と言ってもハメを外し過ぎると取り返しのつかないことにもなりかねないので、節度を持って、という言葉は頭に付くのだが


「郁斗君は悠ちゃんのお迎えをしてからですか?」


「あぁ、ついでに着替えたいしな。スラックスは蒸れてな」


「じゃあ集合は二時くらいにしましょうか」


「昼飯のことも考えるとそんなもんか」


ルンルン気分で昇降口へと駆け出して行った絵梨を遠巻きに眺めながら、郁斗と桃は午後の予定について調整していた


目的は先日、悠に話した仙台レジャーランドで着て行く水着を買うため


郁斗自体は別に水着を新調する必要は無いが、どう足掻いても今年が初めて水着を買うことになる悠と桃や絵梨の女子陣も高校生にもなれば流行に乗った水着を買いたいらしく、終業式を終えた後、皆で買いに行こうとの事になったのだ


買う必要が無い郁斗が着いて行くのはいつも通り悠のサポート兼お守りのためである


「じゃあ二時に笠山駅で」


「おう、悪いが絵梨には小高から伝えておいてくれ」


「任せてください」


じゃあ後で、と桃は先に行ってしまった絵梨の後を追いかけて小走りで教室を出て行った


「なんだよ郁斗?嫁がいないからって浮気か?」


「んな訳あるか。小高と絵梨、悠で買い物行くらしいからな、荷物持ちさ」


「はー、イケメンは常に美少女に囲まれてて羨ましいぜ」


「悔しかったら夏休みの内に彼女でも作るこった」


「余裕かよ畜生め」


茶化してきたクラスメイトの男子を難なく返り討ちにして、郁斗もスクールバッグを背負って帰路に着くために席を立ち


「帰るぞはる……」


何気なく悠を呼びそうになり、違う違うとかぶりを振る

どうにも悠が隣にいるのが当たり前だったので隣にいないのがイマイチ調子が狂う感じがして仕方がない


「悠ちゃんはいないよー、間君」


「早く迎えに行ってあげなよ~」


それを聞いていた女子にからかわれながら郁斗は足早に高嶺家へと向かうことにしたのだった






「邪魔しまーす」


ガラガラと古めかしい音を立てながら郁斗は高嶺家の玄関の網戸を開ける

玄関に網戸があり、窓も含めた戸と言う戸が基本的に網戸以外は全開になっているのは昔ながらの家の特権とも言えるだろう


うだるような暑さの中でも高嶺家の玄関は風が良く通り、外にいるよりは遥かに快適になっている


「お、来た来た。丁度お昼出来たから食べて来なよ?その格好だとまだでしょ?」


「まぁな」


その声にパタパタと足音を立てて駆け寄って来たのは昼食を準備していたらしい悠だ

長い髪をうなじの辺りで緩く団子にして纏め、やはり暑さからか、かなり大きめTシャツを着てその裾を腰辺りで縛って留めている

下は太もも全開のショートパンツ姿


如何にも部屋着です、という風だったが本人も郁斗もまるで気にせず揃って用意がしてあるという居間まで一緒に歩いていく


「お母さん、郁斗来たんだけど一人分くらい余裕あるよね?」


「あら、いらっしゃい。少し多めに茹でたし、足りなかったらそうめんくらいすぐに茹でられるから平気よ。取り皿とお箸だけだけ取ってきてあげなさい」


「はーい」


居間にたどり着けば、既にそうめんを啜り始めていた豪と、薬味を取り分けていた桜が出迎え、促されるままに郁斗は席に着く


兄の新一が見えないのは何時ものことだ。また大学の研究室に籠っているのだろう、と郁斗は当たりをつけたところで豪が口を開いた



親族関係と体調不良と仕事が忙しくててんわやんわしておりますが忘れてはおりません


不定期がちにはなってしまいますが何卒よろしくお願いします

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