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俺を返せ!!  作者: 伊崎詩音
変化の先の日常
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仙台散策と最初の再会

仙台駅前のの商店街は地方都市、というのもあって休日は人で溢れかえっている

まだ店が開店する頃かと言う10時ごろの今でも田舎の駅前商店街の閑散とした様子とはまるで違う喧騒に包まれている


店の種類も実にさまざまで、服屋、雑貨屋、カフェ、レストラン、居酒屋、パチンコ屋、ゲームセンター、パン屋、総菜屋、お菓子屋、楽器屋、自転車屋


果ては誰もが見たことのある大型スーパーや家電量販店までこの商店街の中に収まっているというのだから大抵のものはここで買い物を済ませてしまうことが可能だろう


「へぇ、こんな店あったんだな」


関心する郁斗を伴って4人が入ってみたのはスマホのケースやアクセサリのみを取り扱う専門のショップだ


今やスマホのケースは自分の個性を表す重要なアイテムの一つとも言える

誰しもが幾つもの種類の有るケースからお気に入りのモノを一つ選び、様々な利用の仕方をしている


例えば、悠はジーンズ生地を使った手帳型のケースを利用しており、その中に生徒章やICカードなどが挟まっている


郁斗はシックな茶色のレザーケースを愛用しており、長く使っているため新品のような綺麗さは無いが使い込んだ様子が良い感じに味を出している


桃も花柄の手帳型を利用しており、内容は悠と似たようなもの


驚くのは絵梨のケースである


「ねぇ、前から思ってたんだけど。そのケース、変えたら?」


「えー、なんで?」


「いや、使いにくくない……?」


そう悠が指摘した絵梨のスマホケースはごく普通のプラスチックケースにエビフライの食品サンプルがくっ付いている、それはもう一際目を引く度肝を抜くようなケースであった


いや、ポケットや鞄に収まりが悪い上に、落としたら壊れそうな細かいディティールを持つそれを果たしてケースと呼べるのかは疑問であるのだが


「いいじゃん!!エビフライだよ!!皆大好きエビフライだよ?!」


「だからと言ってスマホケースには向かないと思うんだけど……」


「分かってないなー悠ちゃんは、これを出すだけで皆が笑うんだよ?エビフライ凄いでしょ?!」


「……それはエビフライが好きだからって訳じゃないと思いますよ」


ケース本体から勢い良く飛び出している精巧な作りのエビフライの食品サンプルを目の前にかざして熱弁するが、生憎その笑いはその見た目のシュールさから来るものであって、恐らくはエビフライが好きだからと言う理由ではない


現に店のお客の中にはクスクスと笑ったり、なんじゃありゃと目を剥いているお客さんが数名見受けられる


「ほら、店の中であまり騒ぐなよ。怒られるぞ」


「むー、何でエビフライの良さを分かってくれないのさー」


不服そうに抗議する絵梨だが、彼女の図体のデカさで動きまわるとこのあまり広くない店内では非常に迷惑である


店の奥では店員さんがニコニコしているが、あれが微笑ましいものを見る笑顔なのか、それとも騒ぐ自分たちを威圧する笑顔なのかは生憎判別不可能である


仕方なしに絵梨を店の外へ摘み出す形で四人は店を後にする


「専門店ってのはああも品揃えが良いんだな。家電量販店でしか買わないからあまり気にしたことも無かったんだが」


「それがウリですから。量販店が取り扱うような大量生産品じゃなくて職人手作りのグッズも多く取り揃えているのが専門店の強みだと思います」


そう言った物は代わりに数十万する場合もありますけれども、と解説してくれた桃に郁斗はなるほどなぁと頷く

そう言えば確かにレジ前には明らかに他の商品とは一線を画したものがガラスケースに収まっているのチラリと見た


ケースに数十万と掛けることはできないが、そういったこだわりを持つ人たちは一定数以上いるのは確かで自分もどうせ買うなら良いものを派な郁斗はその心理を何となく理解は出来た


他にも珈琲や自転車の専門店などを冷やかしながら、一行は商店街をグイグイと突き進んでいった



更新が不安定で申し訳ありません。作者が新しい環境に適応するまで今しばらくお待ちください



また現在とある先輩作者様とその作品とのコラボ企画を進行中でございます

同じTSもの、同じ武闘派主人公によく似た名前の4人が織りなす楽しいお話を考えておりますので、もしコラボ先の作品に見当が付く方は楽しみにしていてください


勿論、知らない方でも十分に楽しめる内容にしていきますので、これからもよろしくお願いいたします

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