表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ウエポンマスター 異世界編  作者: K
拾伍章
12/44

拾伍章─電話─

登校中─

純「ねぇねぇ準君、さっきから、何いじくってんの?」

準「ん?あぁ、何でもない。」

準は、今朝見たメモの番号をスマホのメモに書き、暗記した上で早速、その番号にかけてみる。

「ふぁい。」

電話に出たその声は、超眠そうだがそれでも分かるくらい、沈んでいた。


健は、眠かった。

健「ふぁい。」

沈んだ声で、そう答えるのが精一杯だった。

「あのぉ、何故こちらに、電話番号を残されていたのでいたのでしょうか?」

男の声だった。

言ってることはよくわからないが、怪しい。

健「はぁ?何言ってんだ、お前。」


「はぁ?何言ってんだ、お前。」

はぁ?と言いたいのはこっちだ。

だがここは、大人の駆け引き。そんなことはおくびにも出さない。

準「いやいや、そんなこと言われても、朝起きたら白山 純さんの自宅に、その電話番号が残されていたものですから。」

「知るかよ、間違い電話じゃねぇの。」

スマホの画面を確認してみる。

一応、写真も撮ったし、それも併せて確認する。

準「合ってます。白状してください。白山家に不法侵入したのは、あなたなんでしょう?」


健「不法侵入だぁ?んなことしてる暇、あるかっつーの。」

「ですがその番号がそこに─」

健「だからなんだよ。ここの番号知ってる誰かが、その白山さんって人の家に、書き残していったんじゃねぇの?あんた、刑事かなんかなのか?」

「それはお答えできません。個人情報流出の恐れがありますので。何しろ相手は空き巣ですからね。」

健「っテメェ、舐めた口利くのもいい加減に─」

「舐めてかかってるのはそっちです。どうやら白状してくれないようなので、警察に通報させていただきます。」

健「あぁ、勝手にしやがれ、間違い電話男!」


準「ったく、何なんだよ、あの空き巣野郎!」

純「何怒ってんのよ、敬語だった直後にその喋り方すると、変に聞こえるよ。」

準「しょうがないだろ。相手はまだ逮捕されてないんだし、いくつ年上かも分かんないし。」

学校に着いた。朝っぱらから既に変だが、今日も奇怪な一日が始まるのかと思うと、準はゲンナリした。


健「おはよーう。」

執事「おはようございます。今日は出発の日でございますね。お荷物は─」

健「大丈夫。たいしたモン持ってねぇし。」

執事「さようでございますか。しかしどうかなさいましたか、昨日と比べてひどく不機嫌な表情をされておりますが。」

健「そうそう、この近くに、白山って家、あんのか?」

バリン。

聡が驚きのあまり、皿を取り落とした。

健「知ってんのか?」

明「逆にお前、知らないのか?」

流「流石。」

宰「健様の常識の無さは、筋金入りですから。」

優「白山っつったらお前、あの世界的大企業の社長じゃねぇか。」

調「海運業を除けば、緒河家とは格の違う資産家です。」

健「そんなにスゲェのか?」

執事「はて、そんなもの、ありましたかな?」

アレシア「シロヤマなどという家の名は、聞いたことないが。」

聡「あっいや、山ですよ、山。『白山』っていう、勇者の間で伝わる、一種の神話で!」

調「『しさん』と言うのも、金の『資産』ではなく、死んだ火山という『死山』ということです。」

宰「もう噴火はしないんですが、何しろ道が険しいらしくて。」

優「ちょっと前までは結構伝わってたんだけど、噴火が止まってから危険度が下がって、珍しくもないからよっぽどの冒険者じゃない限り、」

明「わ、わわ忘れてるかと…」

アレシア「…フム、まぁよかろう。それより、ルートを決めよう。」

健「ルート?」

アレシア「そうだ。今日から始まる旅の旅路ルートだ。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ