拾伍章─政略結婚─
準「うわー…でかい家。」
純「パパ…じゃなかった、お父様が、私が住むなら豪華じゃないと、とか言って、奮発しすぎちゃって…」
準「それなら尚更、何で嫌なんだよ。」
純「だってぇー。」
ガチャ
メイド&執事(達)←総勢30人
「お帰りなさいませ、お嬢様。」
あー…嫌な理由、わかった気がする。
健「す…推薦ッ!?」
アレシア「あぁそうだ。この私と結婚しろ、今すぐにだ!」
優「おいおいおい、こいつには婚約者がいてだなぁ…」
健「婚約者?何だそれ。」
優 (小声)「結婚を約束した者のことだよ。」
健 (小声)「結婚?ブルースタインの王位継承は約束したけど…」
宰 (小声)「それは事実上、桜さんとの婚約を示します。」
アレシア「さっきから何の話をしている。王女として命令する。この私と結婚せい!」
聡「よし!してしまえッ!」
調「ダメです!それでは桜さんが悲しみます!」
アレシア「何を言っている!そのサクラとかいう者に命令し、婚約を破棄させる!拒否してこの男と結婚しても、国として婚姻は認めん!」
健「あのー…」
アレシア「何だ」
健「俺まだ、15なんだけど。」
アレシア「それがどうした。」
健「結婚、できなくね?」
優「そうだそうだ!それが理由で、こいつはまだ桜との結婚を─」
アレシア「忘れたか?レッドガレスタでは、15から結婚が可能だぞ。男女共にな。」
健「なっ─」
アレシア「それに、法律などいくらでも変えられる。さらにこれは─
政略結婚だ。」
メイド1「では御客様、御ゆっくり。」
準「あ、ありがとうございます。」
メイドや執事の類は一切いなくなった。
純「ね?イヤでしょう、これ。」
準「お前も大変だなぁ。」
純「もう今日はしょうがないけど、明日は泊めてね?」
準「まぁしょうがねぇか。これだけシビアな生活を見ちゃあなぁ。」
純「よかった。」
純はほっと、息をついた。
準「んじゃ俺は帰るよ。」
そう言って立ち上がる。
純「ん!また明日ね!」
準「ん。」
そう言って部屋を出た。
純「ちゃあんと寝坊せずに来るんだよぉ!」
準「はいはい。」
ドアを閉めた。
ズラッ
準「!?」
執事1「この頃、人がよく行方不明になるという、物騒な事件が起こっております。」
メイド1「しかもいなくなるのは、元パワーウエポン科の生徒ばかりだとか。」
執事1「もう暗くなってまいりました。帰らせるわけには、いきません。」
準「そんなこと言っても、俺今日の分の教科書しか持ってないんで、明日の分を用意しに、一度は帰らないと─」
執事1「場所を教えていただければ、取りに行かせます。」
準「今日初対面の人間に鍵を預けろと?」
執事1「万が一のため、我々は鍵開け技術には長けているのでございます。」
準「余計教えられねーよ!」
メイド1「でしたらここに、予備の教科書類がございます。元々純お嬢様の所有物でございますが、今回は特別に、貸出しということで。」
準「…」
帰る口実がなくなった準には、沈黙する他道が残されていなかった。
健「政略結婚って、あの藤原道長の?」
聡「いうなればそう。だが、どんな政略が?」
アレシア「この執事のように、王城に残る者達を保護するためだ。国王をこの男にしておけば、王城ではなく旅路のこの男を狙うに違いない。王城から目を外らさせるには、こうする他ないのだ。」
流「それだけの理由で、勝手に決められては困ります!」
明「そうだそうだ、だから政略結婚は嫌いなんだ。好きでもないのに─」
アレシア「いや、好きだ。」
ドンガラガッシャン
調「いっ今、ここ公衆の面前で、何と…」
アレシア「あぁ、私はこの男が、好きだ。」
ドッカァァーン
聡「なっ…なななんて、ど、どど度胸のある奴なんだ…」
それをお前が言うか。




