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プロローグ
作り物語は好きだろうか? いわゆるフィクションというやつだ。
例えば、ギリシア神話、グリム童話や日本昔話、○○戦隊や○○ライダー、最近ではライトノベルなどがそうだ。
もちろん、夢や希望を与えてくれるから好きだって人もいるだろう。
しかし、それらは所詮作り話に過ぎない。想像、虚像、空想、幻想、妄想…。
そう、嘘、偽りの物語。
―僕は、そんな作り物語が嫌いだ。―
そんな僕でも、そんな物語に憧れていたこともあった。
正義のヒーローになって悪に立ち向かったり、未確認生命体と友達になったり、突然女の子にモテ始めたり…。
そんなとんでも物語じゃなくって。まぁ、憧れが少しもないというのは違うけれど、僕が本当に憧れていた物語は…。
―自分で作った物語。夢物語。―