調子が良いのは最初だけ! ポピュリズムの行き着く先!!
高市総理の存立危機事態発言に伴い、一部で
「岡田克也氏がしつこく質問したのがいけなかった」
とする報道があった。
なんで聞いた側が責められなきゃならないんだか理屈がよく分からないのだが、ともかくも責任転嫁がポピュリストのお家芸だということだけはハッキリと分かった。
ポピュリストの総元締めのような存在であるヒトラーは、国民の歓心を買うために資源地帯獲得を優先し、ドイツ国防軍の主張する純軍事的目標をしばしばおざなりにしたとされる。その結果ドイツは敗北を重ね、ヒトラーは連合国側から「連合国軍最良の将軍」などと皮肉られることとなった。
敗北の責任は、もちろん軍人(高級将校=官僚)に転嫁された。
官僚は基本的にはイエスマンばかりだから、政治家が難詰してきても抗弁することがない。いくらいちゃもんをつけても言い返してこない、ポピュリストにとってのかっこうのサンドバッグが官僚なのである。
故安倍晋三氏も、アベノミクスの失敗を財務省に責任転嫁している。反論してこないので叩きやすかったのだろう。
今回の騒動で、高市総理およびその支持層が岡田克也氏の次に誰を標的にするか、だいたい察しはつく。外務省である。
「ビビったのは外務省で、高市総理はあくまで強硬姿勢を貫こうとした」
では外務省の次は誰か。
責任転嫁の行き着く先をご紹介しよう。
「ドイツ国民は失敗した! 東では逃げ去り、西では白旗をあげている。彼らは自らその運命を選んだのだ。私はだれにも強制しなかった。なぜドイツ国民は我々とともに働いたのだ」(ナチス宣伝相ヨーゼフ・ゲッベルス)
責任転嫁する先(軍隊)が全滅したあと、次に責任転嫁の標的とされたのは、ヒトラーを支持した国民そのものであった。




