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第4話、ボス戦

毎日投稿を目指します

扉を開けると体育館くらいの大きさの空間が広がっていた。


ゾクゾックと嫌な予感がした。


(ボスはどこかな~汗)


嫌々ボス部屋の天上を見上げると、、車サイズの蜘蛛がぶら下がっていた。


「無理無理無理キモいキモいキモいキモい!!」


探索者に嫌われているモンスターランキングでいつも上位に位置する害虫。


麻痺性の糸で拘束し、鋼鉄並みの鋭い足で貫いてくる強ボス。


それがヤツ、<アーマドスパイダー>だ。



頭を切り替え目の前の敵に集中する。


「キモっッ!」


人をはるかに超える大きさの蜘蛛が、ぶら下がったまま振り子の要領で飛んできた。


「遅ィウワァァキモぉぉ!!」


なんなく回避するが先ほどよりも距離が近い分見えてしまう。


カラフルな毛と大量の目がキモい!!


(視覚には頼れない!!)


仕方がないので聴覚、嗅覚、触覚を<強化感覚>のスキルで研ぎ澄ませ、

部屋全体の配置と蜘蛛の位置を把握する。


(来るっ!!)


「シャァーー」


蜘蛛糸を飛ばしながら急接近。


それを回避すると鋼鉄の足が迫る。


「ザシュッ!」


攻撃を受け流しながら、比較的やわらかい足の関節を切り落とす。


「ギャァァァーー!!」


とキモい絶叫を上げながら糸を滅茶苦茶に乱射してくるので、

除草をつけ突撃のタイミングをはかる。


(今!!)


糸をよけながらヤツの懐に飛び込み、弱点の目を切り刻む。


「グェェェェーー!」


最後の悪あがきと言わんばかりに足を振り下ろすので、こちらも切り飛ばす。


「とどめだぁぁぁ!!」


地面に伏した蜘蛛の顔を全力で切り下した。


「ザシュッ!」


蜘蛛はピクピクと痙攣したあと全く動かなくなった。


消滅したことを確認すると、目を開けボスモンスターのドロップ品を探す。


蜘蛛の死んだ場所にはペットボトルサイズの魔石と、毒々しい短剣が落ちていた。


「中級魔石に、こっちはレアドロップかな、ラッキー!」


と浮かれていると、目の前に出口のが出現した。


ここを通るとダンジョンは消滅してしまうので、忘れ物がないか確認する。


「よし、帰りますかぁ~」


そうして来たときと同じ禍々しいゲートに触れると、辺りには緑豊かな自然公園が広がっていた。


「疲れたぁぁぁー」


背伸びをして公園のベンチに腰掛ける。


今すぐ布団に飛び込みたい気分だが魔石の買い取りと、短剣の鑑定のため

探索者協会に出向かなくてはならない。


重い腰を上げ探索者協会にむけ歩き出した。



***



探索者協会につくと魔石売買のカウンターへ向かった。


キレイなお姉さんに魔石をわたし、買取を待つ。


買取金額は中級魔石にしてはお高めな15万円だった。なんでも質が良いらしい。


(今夜は焼肉だなー)


と内心ほくそ笑んだ。



続いてやってきたのは武器の鑑定を行っているカウンター。


武器の手入れをしていたナイスミドルな鑑定士さんに声をかけ鑑定を依頼する。


短剣を渡すと興味深そうに眺めていると、鑑定士さんの目が一瞬光ったように感じた。


あれが<鑑定>のスキルかと感心していると、鑑定士さんは結果を話し始めた。


「こちらの短剣には、切った対象に麻痺毒を与える効果がございます」


「非常に強力な効果ですね、ご自分でお使いになりますか」



「はい、そうさせてもらいます」


思わぬ新戦力に、思わずガッツポーズしそうになった。


浮かれる俺をみて優しい笑みを浮かべる鑑定士さんは、


「承知しました、大事になさってください」


と言い鑑定書を渡してくれた。


大人の余裕というやつだろうか。あふれる仕事人感がかっこいい。


いつかはこうなりたいものだと強く思った。



***



休日を挟んだらいよいよ東京遠征だ。


探索者協会をでてステラモールで必要なものを買って帰ろう。


とても濃い一日だったが滅茶苦茶疲れたので、


「明日は昼まで寝てやるぞぉー!」


とくだらない決心をしてしまうのだった。

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