第3話、ダンジョン攻略
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探索者の等級には、初級、中級、上級、特級がある。
実績を積んでいけば上級までなら到達できるが、特急は別。
殆どの探索者が位置する初級。
ダンジョン攻略の主戦力となる中級。
現在、俺が位置している等級でもある。
社会的地位は政治家以上の上級。
目安は中級探索者100人分だ。
そして人外未知のまさに最強、特急。
日本には5人しか確認されていない。
ダンジョンにも同じように等級が振り分けられおり、
同等級の探索者であれば余裕で攻略することができるようになっている。
そんなこんなで、俺は探索者協会のサイトで近場の未攻略な中級ダンジョンを探していた。
徒歩圏内に発生しているダンジョンがあったので、申請を出し攻略に向かった。
10分ほど歩くと、目的地が見えてきた。
ダンジョンに続く禍々しいゲートは、閑静な自然公園の中央に鎮座していた。
なんとも不気味な光景だ。
立ち入り禁止のテープをくぐりゲートに触れる。
次の瞬間、辺りは洞窟になっていた。
洞窟型ダンジョンは中級の中では高難易度に位置する。
その理由は、とにかく暗いこと。そして素早いモンスターが多く出現することだ。
だが俺には関係ない。
俺に与えられたスキル2つある。
一つ目は上級スキル<剣術>だ。
剣の扱いや威力が向上するうえ、強靭な肉体を得る今日スキル。
このスキルがあれば、探索者としての成功は約束されたようなものだ。
二つ目は中級スキル<強化感覚>だ。
人外並みの五感と反射神経を得ることが出来る。
はっきり言って過小評価の最強スキルだ。
弱点は滅茶苦茶疲れやすいことだが、
<回復力向上>のスキルを手に入れたことで無問題となった。
俺はこのスキルのおかげで暗い洞窟でも余裕で戦うことが出来る。
次の瞬間、強烈な殺意が俺を襲ってきた。
(噂をすれば敵さんのお越しだ)
刃渡り90cmほどのシャムシール右手に、バトルナイフを左手に構え、敵を待つ。
殺意と足音がちかづいてきた。五感を研ぎ澄ませる。
(レッドウルフが4匹かっ、、、余裕だな!)
「グルルゥゥ」
(3、、、2,、、1,、、来る!!)
先頭の二匹が飛び込んでくる。
俺の首を狙ってのことだろうが、
「はあっ!」
ザシュッ!
「遅い!!」
振るった剣の切っ先が、二匹の喉を切り裂く。
「いきなり首とは、欲張りだなぁぁ!」
血を噴き出しながら消滅していくのを尻目に、残る2体に襲い掛かる。
横っ腹を食い破ろうとしてきた一匹にノールックで蹴りを入れながら、
回転切りをもう一匹に振り下ろす。
「終わりだっ!!」
「グシャッ!」
「バキィッ!」
体重の乗った一撃は、レッドウルフを吹き飛ばし消滅させる。
何体来ようと、俺には通用しない。余裕だな。
「よし、どんどん行こうか♪」
***
虫型モンスターに遭遇して別の意味で苦戦はしたが、
何事もなく探索は続いた。
鼻歌まじりにモンスターを蹂躙していると、いかにもな扉の前に来た。
3メートルはある巨大な扉の奥には、ボス部屋が広がっている。
ここのボスを倒したらクリアだ。
(やっと最後だな)
雑魚との戦闘にも飽きてきた頃合いだったので丁度いい。
厳かな扉に手をかける。
「ギギギィ」
と重たい音が洞窟に響く。
「さあ鬼が出るか蛇が出るか、楽しみだな」
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