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月の光  作者: 麗音
1章
40/45

40話

5人組を取り合えず縛り、日除けテントに置いて来た。

ルーナとホルドが見張ってくれている。

人魚さんが落ち着いてから全員で別荘に移動する。

人魚さんの治療をしなくては。

怪我はあまりなかったが、逃げられないように体が麻痺する薬を使われており、話せるようになるまで解毒するのに1時間もかかった。

彼女の希望でお風呂に連れていき、漸く事情を説明してもらう。

「助けてくれてありがとうございました。私はエレイン。見ての通り人魚族。そこの海で仲間と遊んでたら奴隷商人のあいつらに襲われた。仲間たちはなんとか逃がせたけど、私は捕まったんだ。で、あの水槽に入れられて運ばれてたって訳」

と、とても淡々と事情を説明してくれた。

「なぜどれいしょうにんがあなたをつかまえたのですか?」

「恥ずかしいことですが、魔族の中には奴隷を買って無理矢理契約するという者もおります。特に滅多に他種族の前には現れないドラゴン族と人魚族はとても高値で売買されています」

「契約されちゃえば嫌でも離れられないから、誘拐されたものかそうじゃないのか区別がつかず、あやふやになっている事件がいくつもある」

私の疑問にジオルドとレフィーリアが答えてくれる。

「ではここでエレインをうみにかえしても、またおなじことがおこるかのうせいがたかいのですね?」

というと、仲間達だけでなくエレインも頷く。

「ではエレイン。とりひきをしませんか?」

「取引?」

不思議そうな顔のエレインに説明する。

「はい。こんかいはどれいしょうにんのおもわくをみぜんにふせぐことができましたが、つぎはどうかわかりません。あなたがたにはしゅごをするものがひつようでしょう?」

「そうね。安全が確保されるのは嬉しいわ。で貴女は何を望むの?」

「ここにはせかいのじょうせいがながれてきません。だからじょうほうがほしいのです。いかがですか?」

というとシルフィードとシャナリーゼとウォルドは満足そうに頷いてくれた。

他の皆は驚いていたけど。


実は偶然にも今日の授業で他種族のことを学んだ。

その内の1つが人魚族だった。

人魚族は各地の海に国がある。

そして人魚族は同族同士とても仲が良く、情報がすぐに入手できる。

各地の海には色々な人がいるし、港町とかもあるしね。

だが人魚族は他種族を滅多に受け入れないし、姿も見せない。

冒険者も人魚族の国にだけは入ることが出来ないのだ。訪れることはできない。

そんな人魚族がなぜ今回のように浜辺に来るのかというと、陸にある植物を採ったり、日光浴だったりする。

まあ港町とかだと個人的に仲良くなって交流する人もいるみたいだが。

まあとにかく、ここで生活する上で1番困るのは情報不足の点だ。

特にバーレンシア帝国の情報はほしい。

しかし入手経路がなかった。

だからシャナリーゼとシルフィードとウォルドに相談をしていた。

もし人魚族に会えたらどうやって信頼を得て交渉するかということを。

だから水槽から出てきたエレインを見て、屋敷を飛び出してしまった。

事情を知っている3人もビックリしていたが、仕方がないなと笑ってくれた。


エレインは1度仲間と相談をしたいと言うことだったので、私、ライゼン、タマキ、シルフィードの4人でエレインを海に連れていく。

リュナとホルドもついてきた。

とりあえずいつも夕日を見る場所に連れていくと

「陸からだと海ってこんなに綺麗なのね」

とライゼンの肩に座っているエレインは感動していた。

「ゆうひがみえるじかんたいだと、もっときれいですよ」

「へえ。見たいな」

「いつでもおてつだいしますよ」

と言うと嬉しそうに笑う。

波際にエレインを降すと、海の中に何人か人魚族がいて、心配そうにこちらの様子を伺っている。

「大丈夫だって伝えてくるわ。それと取引についてもね。ちょっと待ってて」

と言って仲間のもとに向かうエレイン。

海の中で仲間達と相談しているようで、彼女達の姿は見えない。

取り合えず砂場で遊びながら待っていると、30分程してからエレインが仲間達4人と共に波際に現れる。

「お待たせ」

「貴女が提案者ね?」

リーダーっぽい人が私を見て言う。

「はいそうです。それでいかがでしょうか?」

リーダーっぽい人に聞く。

すると見定めるような真剣な顔から笑顔になり

「是非、お願いしたいわ。ここには海の中では手に入らないものが多くあって、来るのが楽しみでもあるの。今までは危険だったけど、安全に過ごせるのならいつでも来れるし、とてもありがたい提案だわ!」

「そういってもらえてよかったです。ありがとうございます!」

「こちらこそありがとう!」

交渉成立し、その後は親交を深めたり、いくつかある警備の体制の案について話し合った。

リーダーっぽい人の名前はエルザと言うらしい。

エルザとエレイン以外の人魚はホルドと遊んでいる。

リュナは私にべったりだ。

決まった案は2つある。

1つはセンサーだ。

屋敷につけているセンサーをここの浜辺にも付ける。

この浜辺から半径1km圏内に私たち以外が入るとガーディに警報がなるようにする。

またガーディにもう1つ昨日を追加して、侵入者が今どの辺にいるのかもわかるように浜辺から半径1kmの地図を組み込むことになった。

もう1つは警備がしやすいように人魚族が浜辺に来る曜日を決めることにした。

月・水・金曜日の午後に決まり、私たちの何人かがここに警備に来ることになった。

誰が仲間か分かるように、警備に来た人はガーディを見せることにする。

そして私たちがほしい情報も月・水・金曜日に得ることが出来るようになった。

エルザは私の正体に気付いているようで、何故、なんの情報がほしいのかを理解してくれていた。

さすがは情報通の一族だなと思った。


今日は土曜日なので、2日後の月曜日に再会することを約束し、浜辺を後にする。

明日の間に浜辺の周辺にセンサーをつけて、ガーディに機能を追加しなくては!

人魚族と出会ったら絶対に仲良くなって情報源を入手するという目的を達成でき、満足して帰路についた。

結界に帰って、皆と喜び分かち合った後、奴隷商人の5人組について思い出した。

留守番組に聞くと、レフィーリアが森の入口近くまで連れていったそうだ。

それからどうなったかは知らないということだし、ちょっとぐらい怖い目にあった方がエレイン達人魚族に良い報告が出来る。

それにいい気味だとも思うしね。


まあとにかく、人魚族とは良い隣人関係が続いて行けば良いなと思う。

ここにはずっと住む予定だし。

次の日はセンサーを20個ほど作り、ライゼン、ウォルド、ソウマ、シラーに設置してきてもらう。

そして全員のガーディに機能を追加し、きちんと作動するか確認する。

そしてもう1つこの機能と連絡機能だけがついたガーディを作成し、明日エルザに魔法石に魔力を込めてもらおうと思っている。

人魚族からも現地が安全か確認してから来てもらう方がいいしね。

ガーディを海の中で使えるように防水魔法とかを色々な魔法をかけた。

これで明日の準備は完了だ!


翌日の午後、私、ライゼン、シルフィード、ティナ、リュナ、ホルドで浜辺に行く。

私たちが到着するとすぐに人魚族がやって来た。

すでに準備が完了したこと、ガーディの説明をするとエルザは嬉々として魔法石に魔力を込めてくれた。

すぐに預かった魔法石をガーディに嵌め込み、再度防水魔法をかけて完成。

エルザに海の中でも使えるか試してもらった。

連絡機能はメールタイプにした。

そして地図の方も確認してもらい、問題はないと報告をもらう。

地図上の青い丸が私達、赤い丸は敵だと教えたりメール機能について確認しあった。

エルザ、エレイン、他の人魚もみんな喜んでくれた。

そのまま色々話をした。

奴隷商人達についても話すと全員がいい気味だと話していた。

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