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月の光  作者: 麗音
1章
33/45

33話

さて今日は午前中は特訓を行い、午後は銃の製作と予定が決まっている。

午前中は昼食後まで何事もなく過ぎた。

順調過ぎるくらいに。

午後の銃の製作の時、シャナリーゼだけではなくもう1人、ライゼンかウォルドのどちらかに手伝ってもらおうと思っていた。

なぜなら2人はいわゆるマッチョだからだ。

2人の銃のモデルは威力が高く反動があるものだ。

だからシャナリーゼでは怪我をさせてしまう可能性がある。

その為シャナリーゼにも相談し、ちょうど一緒にいたライゼンとウォルドに声をかける。

ウォルドが立候補してくれたので、彼に手伝ってもらうことにし、3人で研究室に向かう。

昨日のシャナリーゼの質問や2人でいるときの雰囲気から、ウォルドとシャナリーゼの関係が気になるが今は銃の製作に集中しようと思う。

「レイラ様は何を作っていらっしゃるのですか?」

ウォルドが質問する。

「わたしはいま、ねんのためルミエールとなのっています。できればそちらでよんでくださいね。わたしはじゅうというぶきをつくっています」

「武器、ですか?」

「はい。みながつかっているぶきはおおきいものがおおくかくしもつことがむずかしいです。だからかくしもてるおおきさでいりょくがあるものをつくりました。ライゼンとウォルドのじゅうはほかよりもいりょくがたかいものなので、シャナリーゼがためしうちをするのはきけんだったので、ウォルドにもてつだってもらうことになったのです」

屋敷でも偽名で呼んでいたら、ふとしたときも本名がバレにくくなる。

だから屋敷でも偽名で呼んでもらうようお願いした後に、質問に答える。

武器を作っていると言った辺りからウォルドは真剣な表情で話を聞く。

話ながら歩いていたので、部屋についてすぐにウォルドにジオルドの銃を渡す。

「シャナリーゼにつかいかたをきいて、ためしうちをしてみてください。そしてぐんじんのしてんからかいりょうすべきてんがあればおしえてください」

「承知しました」

ウォルドがそう言って、シャナリーゼと一緒に実験室へ行く。

私が銃の作製の準備をしていると隣から銃声が聞こえるようになった。


「ルミエール様」

しばらく集中して6人分の銃が完成したとき、ウォルドに声をかけられた。

「どうしましたか?」

「ずっと集中されています。もう15時ですのでシャナリーゼがお茶を入れに行っています。1度休憩されてはいかがですか?」

という言葉に試し撃ちの感想も聞きたかったので、了承し研究室内のソファーに座る。

1分も経たないうちにシャナリーゼがお茶とおやつを持って来た。

2人にも座ってもらい、3人でお茶する。

「ウォルド、じゅうはどうでしたか?」

「素晴らしいと思います。魔法も込めやすいですし。ただ音が大きすぎますね」

「やはりそうですか。おとはけしたほうがいいのでしょうか?」

「私はこのままの音でいいと思いますわ。この音はいわば緊急事態が起こったということですもの。音に方向に向かえば誰かが襲われていてもすぐ駆けつけられますわ」

「確かに音が大きいのは良い点もありますが、室内で何人も使用すれば使用者の耳まで悪くなります。もう少し小さくするか、緊急事態だとわかるようにするか、ですね」

ウォルドの言葉に昨日シャナリーゼと2人で一緒に発砲したときの音を思いだす。

シャナリーゼも思い出したようで、苦笑している。

「ではおとはちいさくしましょう。でもきんきゅうじたいだとわかるように、しょうめいだんもつくりましょうか?」

と提案する。

照明弾を空に向かって撃てば良い目印になる。

まあ敵にも分かるが。

「しょうめいだんは3しょくよういします。あかはまぞくとこうせんちゅう。あおはまものとこうせんちゅう、みどりはおうえんふよう、みたいにするのはいかがですか?」

「良い案ですね。ですが室内ではどうされますか?」

そこが問題だ。

そもそも外は広いので照明弾が場所の特定に有効だが室内は伝話ができたらすぐに伝わる。

だが伝話ができない魔族同士ではどうしたらいいのか。

「つうしんきをつくりましょうか」

「通信機ですか?」

「はい。ここにいるぜんいんぶんつくりましょうか」

全員がそれぞれに連絡できるように。

イメージはスマホだ。

そして半永久的に使えるように電気ではなく魔力での可動式にする。

魔力は1人ひとり違うので自然と特注品になり、利用者が死ねば魔力の供給がなくなるので使用できなくなる。

連絡だけではなく、屋敷にセンサーをつけて屋敷のMAP上にどこに誰がいるかわかるような機能と屋敷の損傷状況が確認できる機能と遠隔操作で屋敷のトラップを作動させる機能等を付けたら全員持つ意味もある。

「りようしゃがころされて、つうしんきをうばわれてもまりょくがないのでうごかせないので、てきにりようされることもありません。どうですか?」

2人にも思い付いた昨日の説明などを行って、意見を聞く。

「素晴らしいと思いますわ」

とシャナリーゼが答えてくれる。

「これなら守りは万全になりますし、どこに駆けつければ良いのかすぐに分かりますね」

とウォルドも賛成してくれる。

「ではじゅうにらんしゃしてもだいじょうぶなくらいのおおきさのおとがなるようにしましょう」

というと2人とも頷いてくれた。

残りの銃の完成後にすべての銃に軽い消音魔法をかけてることになった。

通信機は銃の完成後に安全面のことなので、早急に作ることになった。

明日から3日間の休息はスマホモドキ完成後に9日間とるということで了承してもらった。

シャナリーゼがジオルドとルイの説得もしておいてくれるそうだ。

説得をどうしようと思っていたので、とても助かる。

お礼を言って、休憩後に残りの銃の製作に取り組む。


16時半には全員分の銃と照明弾1人3色5セット、銃弾1人100発分が完成した。

急いで作ったのでちょっと疲れた。

シャナリーゼとウォルドが試し撃ちをしている間、休憩する。

全部を試し終わり、2人からOKを貰う。

安心した。

その後は夕食まで2人と通信機の機能や構想を話し合う。

名前はガーディ。

単純だがガーディアンを省略した名前にした。

機能は

①持っているもの同士で連絡ができる

②結界内のどこに誰がいるのかがわかる

③結界内のトラップを作動させる

④結界内の損傷状況の確認ができる

⑤避難ルートの案内

⑥時計

⑦コンパス

後は遊びで

⑧カメラ機能

⑨アルバム機能

⑩家計簿

などがある。

屋敷だけでなく結界内にしたのは敵の侵入を素早く感知できるようにとウォルドの意見だ。

他にも機能が追加できるようにもしておく。

最後の3つはシャナリーゼの意見だ。

カメラとアルバム機能は私も欲しいと思ったが家計簿機能って。

「私達はルミエール様から1億φ頂き、そこから自室の家具や日用品を買いました。残額の管理ができれば管理しやすく、遣いやすいですわ」

ということで付けることにした。

私のガーディには2つの家計簿を付けて、自分用の2億φと残っている資金33億φの管理をしなくては。

家具などを買いに行くとき、ジオルド、シャナリーゼにはもう1億φずつ、ルイには2億φ渡していたが、備蓄を買った残りは返金されたのだ。

そのまま持っててもらってもよかったのだが、3人は資金はきちんと管理しないといけない理由なども説明され、渡された。

3人それぞれ5000万φの返金があったので、33億φの資金となっている。

そうそうφ(ファイ)がこの世界のお金の単位で1φ=1円だから覚えやすかった。


18時の夕食の時間までの間に結界内に取り付けるセンサーをとりあえず屋敷内用がを200個、屋敷外用に50個作った。わたしの部屋には20個、リビングは10個、ライゼンとタマキの部屋、ダイニングルーム、食料庫には8個、図書室、魔法研究室、実験室は6個、それぞれの部屋とキッチン、お風呂場に4個、洗面所は2個、トイレは1個、あとは廊下と階段に設置する予定だ。

屋敷の中の前に野外に設置する。

屋敷内のみんなの部屋に設置するのは部屋に入る許可がいるからだ。

勝手には入れない。

というわけで先に馬小屋に4つ後は16個残して均等に配置した。

今度ビニールハウスを4つ作ろうと思っているので、其処用に16個置いておく。

夕食中に全員に計画を話し、全員で屋敷内にセンサーを設置していく。

設置が終わった後、リビングに集まってもらい、銃を渡す。

銃を作った理由、3色の照明弾の意味などを説明する。

「じゅうをためしうちするときはシャナリーゼとウォルドのどちらかにみてもらってください。どうやってうつのか、しようしゃがたえられるしょうげきなのかをみてもらいますから。そしてふたりからきょかがでたらじゅうだんとしょうめいだんをわたします」

というと全員が頷いてくれた。

「ですがきょうはもうおそいので、あすじゅんばんにためしてみてください。そしてもう1てん。わたしはウォルドはもうきゃくしつからへやをうつってもいいのではとかんがえています。みなはどうおもいますか?」

と皆に問いかける。

昨日の嘘発見器ではすべての質問に正直に答えてくれたので、電流が1度も流れなかった。

それに今日のシャナリーゼと3人でのガーディの構想の話し合いもとても良い意見がたくさん出た。

充分なほど信用できると思えたのだ。

だから3階の空き部屋の1つをウォルドに使ってもらえたらと思った。

カインは嘘発見器に引っ掛かっているので、まだ様子見だ。

理由も話し、再度皆に問いかける。

「私は賛成ですわ。ウォルドのことは幼い頃からよく知っています。誰かを裏切ったり騙したりすることは出来ませんわ」

とシャナリーゼが言う。

すると皆、次々に賛成していきウォルドの仲間入りが決まった。

カインは少しすねていたが、身から出た錆だ。

もう少し様子を見たり、試そうと思う。


私とシャナリーゼが入浴後、ウォルドを私の部屋に内緒で連れてきて欲しいとレフィーリアに伝話でお願いする。

2人が部屋に来た。

シャナリーゼが2人を部屋に招いてくれる。

「よびだしてしまい、もうしわけありません」

とまずは2人に謝る。

そしてウォルドに収納ネックレスを渡して

「なかに1おくφはいっています。これでへやにおかぐやにちようひんをかいにいってください」

ウォルドにお礼を言われる。

「レフィーリア、もうしわけありませんがあすにでもまちにかいものにいっていただけませんか?」

というと快諾してくれる。

リビングにいる人にも街に行きたい人がいるかを聞いて欲しいとお願いする。

それから収納ネックレスの使い方をシャナリーゼとレフィーリアに習ったウォルドは再度お礼を言って部屋を出ていく。

その後すぐに私は寝た。

明日のガーディ製作に備えるために。

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