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カラフル  作者:
25/26

#25 結果

押し付けられたタオルで、少し涙を拭いて、後ろを振り向いた。

『・・・湊君』

少し、戸惑った。

付き合っているのがばれないように、学校ではあまり話しかけるなといわれていたのに。

今目の前には、その湊がいるのだ。

湊は、一瞬祐菜の方を見てからすぐにクラスの皆の方へ目をやった。

いざ湊を目の前にすると、やっぱりこわいらしく皆一気に黙ってしまった。

「・・・どうして、誰も祐菜を信じようとしないんだよ」

『あのっ・・・湊君!もういいから!』

「・・・」

湊は何も言わずに、そっと祐菜の頭を撫でて集合場所へ向かった。

「・・・あんなに喋った湊君、初めて見た」

湊が居なくなった途端、誰かが呟いた。

「うん。なんか、雰囲気違ったよね」

少しの沈黙。

「・・・ほら、団選抜リレー始まるよ!」

突然そう言ったのは、ずっと黙っていた華蓮だった。

その言葉で皆ははっとしたように応援に戻った。

『華蓮ちゃん・・・』

「ほらっ!応援応援!」

華蓮に背中を叩かれ、祐菜も応援に戻った。


結果は、見事に優勝だった。

団選抜リレーは、最初は負けていたが、なんと湊が白団を追い抜き勝利。その結果、総合で優勝も出来てしまったのだ。

「ちょっと湊くん!」

「おい湊!!」

湊が戻ってくると、一気にクラスの皆に囲まれた。

「見直したよ!」

「なんかあたし、湊君のこと酷い人だって勘違いしてたよ!ごめんね!」

「湊のおかげで勝てたよー!!」

そんな中祐菜は、ぽかーんと口をあけていた。

『湊君が・・・囲まれてる』

「皆も、怖いとか勝手に思うのやめたんじゃない?」

隣で華蓮ちゃんも少し微笑みながら言った。

『皆・・・も?』

「あたしもってこと」

そんな華蓮を見て、祐菜もつられて笑顔になった。

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