表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カラフル  作者:
22/26

#22 体育大会

ゴールデンウィークも明けて数日。

教室で華蓮とのお弁当タイムだった祐菜は、クラスの男子に頭を下げられていた。

『・・・へ?』

「だから!湊に、体育大会のラストの団選抜リレーに出てって頼んでよ!」

顔を上げてそう言ったこの男子はたしか体育大会の実行委員に選ばれていた。それでか。

『体育大会・・・』

そう、祐菜たちの学校では、もうすぐ体育大会があるのだ。

その中でも勝つために最も重要な競技が、ラストの団選抜リレーらしい。

体育大会実行委員の男子は、困った顔で両手をあわせ「お願い!」と呟いた。

「あいつ、去年も体育大会サボってるし・・・」

『あの、でも、何で私?湊君なら多分屋上にでも居るから頼んでくれば・・・』

「だってあいつなんか怖いじゃん!篠原なら一緒の寮だし、なんとかなるだろ!」

『・・・じゃあ、わかった』

怖い、というのはいまいち納得出来ないが、祐菜の言葉にその男子の表情は一気に明るくなった。

「ほんと?!じゃあ、確定していい?!もう締め切りやばくて!」

『わ、わかった。頼んでみる』

祐菜が頷くと男子は慌てて去っていった。ほんとうに締め切りがやばいのだろう。

今、屋上に行って頼むことも出来たのだが、湊には学校であまり話しかけるなといわれている。

『・・・帰ってからでいいか』


「・・・嫌」

『ええ?!』

夕ご飯のあと、湊の部屋でたのんでみると、返事はあっさりNOだった。

『湊君体育好きでしょ?!』

ずっとベッドの上で寝転がっていた湊はからだを起こし、祐菜と向き合った。

「だいたい、あんな騒がしい行事嫌いだから、出るつもりもない」

『ええー・・・』

最近の湊は、学校をサボることは少なくなった。

だがやっぱり体育大会は無理らしい。

『毎日頼みにくるから!絶対出てね!』

それだけ言い残し、すぐに湊の部屋を出た。

『・・・どうしよう』

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ