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カラフル  作者:
21/26

#21 久しぶりの空間

ゴールデンウィーク最終日の夜。

外は小雨が降っていたが、祐菜たちの寮は久しぶりににぎやかだった。

柚希、葵、輝、桃香の4人も家から戻ってきて、6人での夕ご飯なのだ。

ちなみに、祐菜と湊の両想いを祝うのも兼ねているらしい。

「にしても、湊もわっかりやすいよねー」

突然、輝がカラアゲをつまみながらそう呟く。

肘をついて、完全にあきれ返っている様子だった。

「輝、肘つかないの」

そう言って柚希は白米を口に運ぶ。

「ま、祐菜の前では結構喋るようになったし、私達には湊の気持ちはバレバレだったっていうか。祐菜の気持ちはもっとバレバレだったけど」

桃香は輝のおかずを横取りしようとしたが、結局また輝に取り返されていた。

『ば・・・ばればれ・・・』

呆然とする祐菜の横で、湊は黙々とご飯を食べている。

「篠原、俺の湊をいじめたら承知しないから。あと、桃香、ピーマン残すな」

葵がすかさず前に座っている桃香に無理矢理ピーマンを食べさせる。

桃香はものすごく抵抗していたが、結局食べさせられていた。

この兄妹もずいぶんと仲良しだ。

「・・・・・・別に葵のものになった覚えなんか一つもない」

ずっと黙っていた湊がポツリと呟く。

それを聞くと、葵はずいぶんと落ちこんでいた。

『あ・・・あの、あと・・・』

祐菜は、小さく右手を挙げる。

何か言いたいのだと気付いた皆が、一斉に祐菜のほうを向いた。

湊は相変わらず、黙々とご飯を食べ続けている。

『私と湊君のことは、秘密にしてほしいんです』

そういうと、皆はポカーンと口をあけた。

湊と両思いになった日、湊にそう言われたのだ。

『私が湊君と付き合ってるなんて知られたら、私にまで友達居なくなっちゃうよって、湊君が・・・』

その湊君は、ご飯を食べ終えて食器を片付け始めてしまっていた。

「ええー!!何でぇー!!言っちゃえばいいじゃなーい!!!」

柚希は不満そうにそう言った。

『・・・』

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