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脚本集

作品No1

作者: はががん

内容はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

ではお楽しみいただければ!

登場人物


地球    隕石の衝突で終わりを感じている。

水星    理系女子。冷静な分析。

金星    オネエ、たまに男に戻る。

火星    地球にいる間に映画「アルマゲドン」にはまり中二病。

木星    大きいだけに、おおらか。

流星群   どちらでも 気分で出かけては流星群を投げている。

隕石    その昔、地球の衛星になりたかったが失敗し、銀河系をさ迷いながら、地球にぶつかり、支配権を得ようと計画する。

宇宙人A・B 隕石の手下。地球のエネルギーを弱わまらせる為に、地球でスパイをしている。

さくら   占い師。惑星占いバー「星のたまり場」オーナー。ユーチューバーであり、登録者数九千五百人。銀の盾がもうすぐだ!と息巻いている。



〇惑星占いバー「星のたまり場」

 

  さくらが、配信用動画撮影をしている。


さくら (カメラにむかって)。はーい、王子一丁目の惑星バー「星のたまり場」、惑星占い師さくらでーす。今日もご視聴ありがとうございます。このチャンネルは惑星達から声を聴いて、それをお伝えするという占いを毎日配信しています。よければチャンネル登録いいねボタンをポチッとしてくださいねー。さて、ここ数年太陽系の惑星の色が暗くなっていて、元気がない、とお伝えしていましたが、今日はその理由を教えちゃいます。実は、昨年の惑星が一直線に並ぶ「惑星パレード」の時に、惑星のコア「惑星の主」がみんなで地球にやってきていました。それも、日本の東京に!そしてそして今、惑星達はこの「星のたまり場」に集まって来てくれているんです~。明日は今年の「惑星パレード」が起きます。星達はこのタイミングで留守にしていた自分の星に帰ります。今、みんなで送別会をしています~!


  「セーラームーン」主題歌が突然流れる。


金星  みなさーん!初めましてぇ。金星でーす。

木星  うえーい!木星でーす。

地球  私、地球です。

水星  水星やってまーす

火星  火星です。

金星  みんな揃って太陽系惑星ズでーす!

全員  イエーイ、フー!


  金星、木星、地球が歌いながら踊っている。

  水星、火星踊らないけどノっている。


さくら ストーップ!

金星  何よぉ、楽しくやってたのにぃ。

木星  ここからがいいんじゃねぇかよ。

水星  つまんないー。

木星  ちぇ・・・。

さくら これ、ユーチューブで配信するって分かってる?

地球  はい、事前に聞いております。

さくら 今の流したら、バーで盛り上がっているただのちょけたお客さんとしか思われないじゃない。

金星  それの何が悪いのよー。「あら、金星さんったら、すっかり地球に馴染んじゃってるやない」ってコメント来るかもよ~、好感度UP~

さくら そもそもね。誰もあなた達を見て、本物の星の主だって信じる人なんていないと思うわよ。

水星  だったら、配信しない方がいいと思いまーす!

地球  同意!

金星・木星・火星 そうだよ。

さくら そうよね、私がバカだったわ。視聴者登録数があと五千人で十万人達成だからつい焦りが出ちゃったわ・・・。


  着ていたものを片付けながら、ぶつぶつ言う星達。


水星  ユーチューブってそんなに毎日配信する必要があるもんなんですか?

金星  大体「惑星占い師さくらでーす」とか言って、さも自分が占ってるみたいに言ってるけどさ、私たちが好き勝手言ってるのをそのまま配信してるだけじゃない。それで人気占い系ユーチューバーなんで詐欺よねぇ~。

さくら そうなのよ!だからみんなが星に帰っちゃったら、このチャンネルはどうして行けばいいの!って悩み中なわけよ。

地球  だったら・・・やめれば?

さくら 収益いくらだとお思いで?ここの家賃や生活費、あんた達の飲み食い代、ぜーんぶ広告収入とスパチャとメンバーシップで賄っているのよ、ご理解いただいてもよろしいかとはおもいますがね!

火星  へぇ、登録者数九万人ともなると、すごいもんですね。

さくら チッチッチ!九万五千人!後五千人で銀の盾もらえるのよ?成功者のあかしよ?みんなも一目見たいでしょ?

全員  興味ない。


  さくら、がっくり。


木星  まあまあ、こんなバカ言ってるのも、今日までなんだからさ。今日ぐらいユーチューブ忘れたっていいんじゃないの?

火星  そうですよ。明日は地球以外、全員星に戻るんですから。

さくら そうね・・・分かった。配信は明日にするわ。今日はお別れ会を楽しむ!

木星  じゃ、気を取り直して。

地球  またこうやって集まれる事を願って。

全員  カンパーイ!


  グラスを開ける。


水星  あーおいしい!今日でビールも飲み納めかぁ。

さくら そうだ、最初にこの店に来たのって、水星だったわよね。いきなり「水星です」って。その後「友達でーす」って火星、木星、で地球がやってきて。

火星  友達って訳じゃなかったんですけど。水星と一緒にいた地球が・・・かわいいな、って思って。

木星  俺さ、火星に気が付かなかったんだよ。色は地味だし小さいから、視界に入ってなかったわけ。

地球  ・・・って、ずっと言って火星の事いじってるよね。

火星  いじられてませんけど。

金星  私は自力でここに来たのよね・・・何か、同じ匂いを感じたって言うか?

さくら 最初ぜんぜん信じられなかったけど、まあ神無月みたいなもんか!って無理やり納得した気がする。

金星  あんたが浅はかな人間で本当助かったわ~。

さくら 物分かりがいいって言ってもらえない?

水星  まあまあ・・・でもこういうのが楽しかったんですよね。みんなで集まってわいわいできて。

地球  本当、みんなが地球に来てくれて楽しかったわ。

木星  あーあ、戻るのやだな。木星って空気悪いんだよね。

金星  私も、金星ってすっごい熱いんだもん~。

火星  僕は、単純に地球と会えなくなるのがさみしいよ。

地球  ・・・・(無視)で、みんなどうやって帰るの?

火星  無視かい。

水星  流星群さんが、流星投げて送ってくれるって言ってくれてます。

さくら え?流星群来るの?衝撃だったのよね。まさか流星って砂かけババァみたいなのが、星屑掴んで撒いてるって!

木星  遅いなぁ。送別会合流するって言ってたのに。

金星  そうよね、どうしたのかしら。


  流星群が飛び込んでくる。


水星  あ、噂をすれば。

地球  流星群さん、お久しぶりです。

木星  慌ててどうしたんだよ。別に遅れても問題ないぞ。

流星群 みんな!大変だ!地球に向かって隕石が突進してきている。

全員  ええ!?




〇隕石

 

  隕石と宇宙人が地球を眺めている。


隕石  やっと地球が見えてきたわね。

宇宙人A はい、このまま順調にいけば、明日の夜には地球に衝突できます。

隕石  銀河系をさまよい、うん万光年。ようやくここに戻ってくる事ができたのね。あいかわらず太陽もギラギラしてて、私の鍛え抜かれた隕鉄ボディも光輝きはじめたわ!

宇宙人A ナイスボディー!切れてる!

隕石  くうう、この時をどれだけ待っていたか!

宇宙人A 地球や惑星達はまだ我々の存在に気が付いていません。まあ、今気が付いたところで、もうどうやっても回避できませんが。

隕石  あの時の地球への恨み、やっと晴らせると思うと、鼻息も荒くなるわね。うまく地球を乗っ取る事ができたあかつきには、あなた達にも地球に住んでかまわないわよ。

宇宙人A もちろんそうさせていただきます。我々の一族も隕石から隕石に寄生する生活から抜け出すのは長年の夢でしたから。ケッケッケ。

隕石  ふっふっふっふ!

宇宙人A ケッケッケ!




〇惑星占いバー「星のたまり場」


  一通り説明した後。全員深刻な顔をしている。


さくら つまり何??昔地球の衛星になりたかったのに結果なれなくて、その恨みを晴らすために地球に衝突して地球を乗っ取ろうとしてるっていう事?

流星群 そうみたい・・・。

地球  ああ、思い出した!昔月と一緒に回っていた小さい衛星候補がいたわ。最後まで月と衛星になれるかどうか争ってて。結果は月は衛星になれたけど、もう一方は引力に負けてどこかに飛んで行ってしまったの。銀河のどこかにいる、って噂で聞いてたけど・・・それを恨んでるって?

水星  完全な逆恨みじゃないですか。引力負けた星なんていくらでもあるのに。

木星  呼び出して説教だな。

金星  もう、そんなのんきな事言ってる場合じゃないでしょ~。

火星  で、その隕石は今どこにいるんだ?


  星達、遠い目をして星を探す。


木星  あー、あれか?火星の横。

火星  僕の横じゃないです、地球の真横だ。一直線ですね

水星  私の方からだと見えないです。

金星  見えたわ、隕石にしては大きいわね、さすが元衛星候補。

地球  すごいスピードで地球に向かってる・・・。

流星群 表面まで隕鉄に磨きがかかってる。ありゃ銀河を一周しながら衝突に備えるべく相当準備してきた体だね。

水星  でも、地球って今までも隕石って地球のバリアーエネルギーではじき返したり、入って来ても、ぶつかる前に燃え尽きてますよね?あれぐらいの隕石なら、今回もなんとかなるんじゃないですか?

地球  いつもなら大丈夫かもしれない。でも今、地球は温暖化に異常気象、噴火に地震、山火事、あまりにも地上が熱くなりすぎて、地球を守るエネルギーが低下してしまっているの。だから・・・防ぎきれないかもしれないわ・・・。

さくら 人間で言う免疫力が落ちている、ってやつね。

地球  それに、あの角度から衝突してきたら、最悪・・・月も一緒に地球に落ちてくるかもしれない。

全員  月が地球に落ちてくるだって!

地球  守るエネルギーがない所に、月まで落ちてきたら地球も自転を失って・・・衝突。そうしたら地球はおしまいです。

木星  月も道連れにする気か・・・。相当な恨みだな。

さくら ・・・終わった。これはガチで地球終わったわ・・・。はっ!生配信してみんなに知らせなきゃ!

金星  落ち着きなさいよ、変に混乱させるだけだわ。

さくら じゃあ、どうすればいいのよ?

水星  うーん・・・衝突して終わりを待つか・・・もしくは衝突しないように戦うか。

全員  (考え込む)・・・・。

火星  どうせ、このまま何もしないでいたら、衝突するんですよね?だったら一か八か、戦いませんか?

金星  ・・・そうね、私たちも仲間がこのままいなくなるのを見てるだけじゃ悔しいわ。

地球  でも、私の事にみんなを巻き込む訳には・・・。

火星  大丈夫だよ。僕は、君の為なら命なんて惜しくない。

地球  火星さん・・・。


  火星、地球見つめ合う。


地球  ・・・・助かります!

火星  (がっくり)

木星  (火星を慰める)お前の下心は見え見えだが、俺はそれ、かっこいいと思うぜ。

流星群 話は決まったけど、どうすればいいかな。

全員  うーん・・・。

金星  ・・・ちょっと、さくら、占ってくれない?

さくら え?私そんな事占えないわよ。だってみんなの言う事を言ってるだけで丸儲けだったんだし。

水星  あ、とうとう認めた。

金星  他に手がないじゃない。ほら、私たちも手伝うから。

さくら え~、もう分かったわよ・・・。


  さくら渋々(仮に水晶玉)水晶玉に念を送る。

  星達もさくらに気を送る。


さくら ・・・ああ!見えてきたわ。あなた達、惑星達が、隕石に向かって一斉にエネルギーを送ってる。その力で、隕石が太陽系から弾きとばされて遠くに行ってしまったわ。

流星群 やればできじゃないか!

さくら 私すごーい!ね?すごくない??


  みんな無視。


水星  力を合わせて隕石を弾き飛ばすって事かしら。

火星  という事は・・・急いで星に戻る必要がありますね。

地球  でも、今からやって間に合うかな?

木星  やって見るしかないだろ。流星群。俺たち急いでを送ってくれよ。

流星群 準備は整ってるぜ。

地球  私はなにかできる事がないか、探してみる。

さくら 私も手伝うわ。

火星  よし、じゃあ地球の為に。グッドラックー(決めポーズ)。

木星  クーってなんだよ。

水星  木星は地球に来てから「アルマゲドン」にハマったんですもんね。

流星群 はははは、本人気分はブルース・ウィルスなんだね。放っといてあげよう。




〇隕石


  隕石が地球を眺めている。

  宇宙人Aがやってくる。


宇宙人A 隕石様。どうやら周辺の星たちが我々の存在に気が付いたようです。

隕石  そのようね、水星、金星、火星、木星の輝きが増してきている。星に戻ったんだわ。

宇宙人A 流星群もいますね・・・。どうやら太陽系の星総力を挙げて、我々を圏外に追い出そうとする計画のようですな。

隕石  ふっふっふ、分かってないわね。何万光年かけて鍛え上げたバッキバキで切れ上がっている隕鉄ボディなのよ。太陽系の星ごときのエネルギーなんて屁でもないわ。

宇宙人A それに今地球に送り込んだ我々のスパイが、地球のバリアーエネルギーを弱めています。ここを突破して、月までたどり着けば、無理なく地球に衝突できるでしょう。

隕石  よくやった。では運動がてら、少しあいつらの相手をしてやろうじゃない。

宇宙人A ケッケッケ。




〇惑星占いバー「星のたまり場」

   

  水晶玉に念じていたさくらと地球が、びっくりして顔を見合わせる。

  宇宙人Bが、バーの外から中に聞き耳を立てている。

   

さくら 今の聞こえたよね?

地球  うん、聞こえたわ。


さくら 今のが隕石の声?宇宙人?・・・すごい、私とうとう超能力まで手に入れたんだ!

地球  地球にバリアーを弱めている宇宙人がいるなんて・・・。それがここ最近地球の元気がなくなってしまっていた原因だったんだわ。そうと分かったら、なんとか弱まったバリアーエネルギーを集めないと。

さくら そんな事できるの?

地球  実は飛鳥山の山頂にバリアーエネルギーを放出しているタワーがあるの。

さくら え?飛鳥山?山頂って・・・石が積んであるアレ?

地球  (かぎを取り出す)これを使って山頂のエネルギータワーを開放して、生命たちからエネルギーを集めましょう。

さくら 飛鳥山恐るべし!

地球  行きましょう!


  さくら、地球、飛鳥山に行く。

  その後ろを宇宙人B追っていく。



〇宇宙

  「スターウォーズ 王座の間」みたいな音楽

  水星、金星、火星、木星がスタンバイしている。

  流星群も参加する。

  隕石、宇宙人Aも受けて立つ。

   

木星 いいかみんな、隕石を太陽系から押し出すぞ。

星達 おー!


  隕石に向かって攻撃する。

  流星群も細かい星を投げつける。

  宇宙人Aも戦う。


隕石  ほほう、そんな遠い場所からエネルギーを送っても、ツルツルピカピカのボディに跳ね返されるだけ、鍛え抜かれた私の体はびくともしないわ!


星達、隕石にパワーを送る。

流星群、隕石に流星をぶつける。


隕石  はああ!!


星達、押し返されてしまう。

何回か挑むが、歯が立たない。


水星  駄目だわ。エネルギーが分散されるだけで、ダメージが入りません。

金星  さすが何万光年もこれだけの為に鍛えてきただけの事はあるわね。

流星群 目つぶしも効かないかぁ・・・。

木星  くそ、どうすりゃいいんだ。

火星  ・・・みんな、僕にエネルギーを集めてください。広く狙うよりも、エネルギーを一か所に集めて砲弾のようにぶつけたら、効果が高いはずです。。

木星  波動砲か!

火星  隕石をピンポイントで外にはじき出すなら僕の位置が一番近くて狙いやすいです!僕がみんなのエネルギーを凝縮して、隕石を狙います!

水星  そんな事したら、火星自体がエネルギーを受け止めきれず、崩壊するかもしれないわよ!

金星  そうよ、そんな危ない事はさせられないわ。

火星  いえ、僕はやります。僕はいつも青くて白い地球を見るのが好きだった。この暗い宇宙の中で、地球を見る事を楽しみに生きてきたんです!その地球がなくなるなんて、僕には耐えられない。今地球を救う事ができるのは、僕しかいないんだ(陶酔している)。

    ※「アルマゲドン」のテーマ曲

流星群 よっ、ブルース・ウィリス!

木星  いろいろ突っ込みたいところだが、よく言った。みんな火星にエネルギーを集るぞ!

水星・金星・流星群 OK!


  火星を先頭にして、フォーメーションを組む。


金星  行くわよ!

星達  うぉぉぉ!


  星と隕石が再び衝突し、押したり押されたりの攻防。



〇飛鳥山


  飛鳥山の山頂に着く、さくらと地球


地球  ここよ!

さくら やっぱりこの石積みの山頂モニュメントの事だったんだ。タワーにしては低いけど・・・。

地球  さ、早く開けましょう。


  宇宙人が飛び出してくる。


宇宙人B そうはさせるか!

地球  あ、あなたは・・・もしかして隕石のスパイの宇宙人!

さくら 噂の宇宙人?なんで王子にいるのよ。

宇宙人B お前たち惑星が集まっているのを探っていたんだよ。お前たちの情報なんて筒抜けだったぜ。ケッケッケ!このエネルギータワーを開放させるわけにはいかない。こうしてやる!


  モニュメントを足で蹴散らす。


さくら ああ!罰当たり!

地球  大丈夫よ。あのモニュメントは蓋なの。エネルギータワーはあの下に埋まっているわ。

さくら もしかして・・・昔あった飛鳥山タワーの事、え?埋まってるの?

地球  通称飛鳥山タワー「スカイラウンジ」は実は仮の姿。本当は地球のエネルギーをコントロールする重要な機関なの。

さくら 取り壊されたんじゃなくて、地中に収納さえてたのね!

宇宙人B いいか、隕石様が衝突し、地球が隕石様のものになったら、我々は地球の生命体となり、支配する。やっと、銀河漂流の運命から解放されるんだ。ここを開ける事は絶対にさせない!ケッケッケ!

地球  そこをどきなさい!

宇宙人B いーやーだね!

地球  どきなさいって!



  一方、星達と隕石の攻防が続いている。


金星  地球、さくら!聞こえる!

さくら 金星、みんな大丈夫?

木星  大丈夫・・・じゃー、ねぇ・・・。こっちはもう限界だ。

水星  地球のバリアーエネルギーが、もう少し強ければ跳ね返せるかも。

火星  何とか・・・なりませんか!

地球  (考えて・・・)さくら、視聴者に地球の為にエネルギーを送ってほしいって呼びかけてもらえない?みんなの力が集まったら、バリアーエネルギーも増えると思うのよ!

さくら 分かった、やってみる!


  さくら、スマホで配信を始める。


さくら 王子一丁目の惑星バー「星のたまり場」、惑星占い師さくらです。緊急生配信です!

    いつもみんなにハッピーなメッセージを送ってくれている惑星達が、今とても危険な状態なんです。詳しい事は話せないんですけど、星達は地球の存続の為に戦ってくれています。でもエネルギーが足らなくて、負けそうなんです。ご視聴中の皆さん、今すぐ空に向かって祈ってください。「星達がんばって」でも「地球負けるな」でも、なんでもいいので、祈ってエネルギーを送ってください。お願いします!


  エネルギーが集まってくる。


地球  ああ、集まってきてる、集まってきてるわ。

宇宙人B させるか!


  宇宙人B、あわてて登頂モニュメントを抑えるが、エネルギーにはじきとばされる。


宇宙人B く、くそお!もう抑えきれない。わああ!

さくら 今よ!


  さくらと地球で、宇宙人Bを突き落とす(退場)


宇宙人B お、覚えてろよ~!!


地球  (星達に向かって)みんな、今からエネルギータワーを開くわ!


  地球がカギで山頂を開放する。

  ゴゴゴゴという音と共に、きれいな飛鳥山タワーが姿を現す。


さくら これは、飛鳥山タワーだ!懐かしい!子供の頃蹴ったりしてごめんね。


  エネルギーがたまってきていそうな音。

 

地球  たくさんのエネルギーをタワーが吸い込んでいる。地球がどんどん元気になって行くのが分かるわ!

さくら (タワーに)その調子、がんばって。


  さくらも一緒にタワーに祈る。

  星たちも、エネルギを感じる。


金星  来た来た!地球からのエネルギーが後押ししてくれているわ!

木星  よし、火星!このまま押し返せ!

火星  火星、行きますっ!


  隕石、火星の攻撃でぐらつく。


隕石  く、くそぉー。もう少しなのに。なぜ?なぜ地球にそんな力が残っていたの。

水星  地球だけじゃない。太陽系みんなのエネルギーです。惑星も衛星も、生命体もみんなで地球を守るって強い気持ちがこもった力です。

金星  太陽系の底力、なめてもらっちゃ困るわね!


  隕石、押し返される。


隕石  くそー、今回もダメだったか。覚えてろ、力をつけてもう一度地球に衝突してやる!

流星群 そんな事させないよ。


  流星群、隕石を捕まえて手刀をくらわし、小さくする。

  隕石も負けじと抵抗する。


隕石   ちょっと、やめなさいよ、小さくなっちゃうでしょ!

流星群  小さくしてるの!心を入れ替えて、あなたも流星群になりなさい!


  流星群に放り投げられる。


隕石 (くるくる回りながら)わあああ!私は~月に~なりたかったのよ~~!


  隕石、制御不能な状態で退場。


流星群 そーれ!


  流星群、細かくした隕石のかけらを投げる。

  流星になって、夜空に降り注ぐ。(紙吹雪か紙テープ)

  全員、流星を感無量で見つめる。


さくら 終わった・・・地球は助かったの?

地球  ええ、助かった、助かったわ!(星達に)みんなありがとう!


  星達も検討を称えあう。


金星  いや~、しかし今回は火星の大活躍だったわね。

木星  本当だよ。今まで小さくて見えないとか言っててごめんな。

火星  いえ、みんなで力を合わせた結果です。もし他の星が同じ目にあっても、僕はみんなを絶対助けに行きますからね!(決め顔)

地球  火星さん、大好き!

全員  おおおおー。

木星  よかったなぁ!

火星  (緊張して)こ、こんど、デートに行ってくれますか・・・。

水星  今度って、次に地球に集まる時ですか?何千年後かも~。

木星  ま、いつかは分からないが。またみんなさくらの店に集まろうぜ~。

さくら もちろんいつでも来て。今回の功績は視聴者さんの力もあったんだから、また配信ライブでも・・・(スマホでチャンネルをチェックして驚く)あああ!今回のライブ配信でチャンネル登録者数が十万人超えた!やったー銀の盾ゲットよ!

金星  言っておきますけど、もう私たちは助けられませんからね。

さくら 今回の件で自分の占いに自信が着いたから、大丈夫でーす。みんなが戻って来る時は、金の盾を飾れるように頑張るわ!

木星  じゃあ、それを次回の楽しみにしとくよ!

金星  じゃあ、またね。

地球  みんな元気で!

全員  さようなら。


星たちが手を振ってそれぞれの位置に戻っていく。


おわり



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