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裂羽の洗礼
号外とか劇場版みたいなやつも作った方がいいのかな?予定では500話前後で終わらせる予定です
訓練場に鋭い衝突音が響く。
裕也の足は、既に人形の死角へと回り込んでいた。
《裂羽》は軽い。だが軽さゆえに、一撃の破壊力は自分の動きに依存する。
裕也はそれを理解し、全力で加速する。
「——ッ!」
短く息を吐き、右手の刃を振り抜く。
金属の外装が火花を散らし、左脚部が切断された。人形が体勢を崩す。
「動きを止めるな!」
神代の声が飛ぶ。
もう一体が背後から飛びかかってくる。裕也は反射的に屈み込み、地面すれすれを滑りながら通過するその腕を斬り払った。
すれ違いざま、左手の《裂羽》で腰部の関節を断ち切る。
金属音とともに人形が倒れ、動きを止める。
わずか十数秒の出来事だった。
「……ふう」
裕也は呼吸を整え、武器を下ろす。
神代がゆっくりと歩み寄ってきた。
「悪くない。だが、お前はまだ速くなれる」
「まだ——?」
「速度は限界まで詰めたと思った瞬間が、鍛錬の始まりだ」
神代はそう言って、無表情のまま次の訓練メニューを指示した。
裕也は無意識に、手の中の《裂羽》を握り直す。
この武器は、ただの道具じゃない。
自分を加速させる「鍵」だ——そう確信していた。




