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死が二人を分かつとき  作者: ねむいね
彼女の昔
2/3

雑談

「だれだろうね」

「なぜ教えてくれないんだ?」

「あなたが教えてくれなかったから」

「じゃあ僕が今知っていることを話したら教えてくれるかい?」

「考えてあげる」

「じゃあ、まず一つ目”僕は君が好きだ。”」


そりゃそうだろう。

ただ、彼が私についてくるのは、それだけではない気がする。


「二つ目、の前に移動しないかい?」

「なんで?」

「なんとなくさ。」

「いいけど」


私は彼に連れられて、甲板の後ろのほうまで来た。


「じゃあ二つ目。”君は僕を知っている”」


何を言っているのだろう。知らないからさっき聞いたのだけれど。

いや、見たことはあるから、そのことを言っているのだろうか。

だとしたらなぜこんな言い方をしたのだろう。


「どういうこと?」

「きっと、僕と話していればわかるよ。」


意味が分からない。ただ、これも当たっていそうな気がする。


「僕が今話せるのはこのくらいかな」

「じゃあ、私からも質問させて。」

「あなたはなぜ私についてくるの?」

「・・・話さないとダメかい?」

「話せない事情があるの?」

「まあ、ね」

「ただ、きっと僕と過ごせばわかるよ。」


そういうものなのだろうか。


「もう一つ。あなたの言ったことはいつもあたっているの。なぜ?」

「それは僕もわからない。」

「ただ何となく、そんな気がするんだ。」

「さっき言った君について知っていることも、なぜかそうだと思ったんだ。」


その時、汽笛が鳴った。到着の合図だ。

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