プロローグ
普通に生活を送ってた主人公に降りかかる不幸。
まだ始まったばかりですよねw
さて、今日はどこへ行こうかな?
適当にぶらつくのもいいが、それではいつも過ぎる。
ナンパするのもアレだ、あんまし俺は見た目が悪すぎる。
なにしろ子供すら泣き出す強面だからな。
それでついたあだ名がフランケン・シュタインだよ(笑)
まぁいいや。
いつもの本屋で適当に何か買っていくか。
ガラでもないが、俺はラノベ小説なんぞと、つまらぬ物にはまっている。
何?
ラノベ小説は面白いぞと?
そんなのは俺だって判っているさ。
ただ気恥ずかしいだろうが。
気にしたら負けだぜ。
って事でお出かけするとしよう。
俺はいつものデニムのパンツに、お気にでドラクエにあるスライムのイラスト入りのTシャツ着て、その上にデニムブルゾンを着て出る事にした。
本屋まで多少ぶらつくのもまたいいもんだ。
外に出ると日差しがまぶしい。
「おお、いい天気だ」
ゆっくりと本屋へ向けて歩き出す。
とある交差点で気になるのを見た。
清楚な感じで髪を結ってる白のワンピースを着た少女だ。
交差点すぐとあるマンションから出てきた。
あまりの可憐さに目を惹かれた。
だが、ここでは見たこともない顔だ。
新しく越してきたのだろうか?
少女はこちらを見たら慌てて駆け出した。
そんなに怖い顔していたのかな俺・・・。傷つくな(笑)
そりゃ強面で体格もあるし怖がられるのはいつもだから慣れてるとは言えんけどなぁ。
まぁいいやと思っていると突如タイヤの鳴る音がしてクラクションが聞こえてきた。
さきほどの少女がよほど慌てていたのだろう。
青の点滅信号で交差点を飛び出したところを赤信号を無視した車が突っ込んでいくところだった。
俺は危ないと思う間もなく交差点を飛び出していた。
そして、少女を抱えながら車から保護していた。
一瞬だが背中に激痛がしたと思ったら、道路脇に転がっていた。
少女はと思い体を起こそうとしたが痛みで動けなかった。
しかたなく首だけ動かし辺りを見回そうとする。
少女は無事だったようだ
俺の体の前で足をさすっていた。
それを別の方が起こしてくれたようだが立てそうにないようだった。
だが見たところ折れてはいないようで良かった。
さて俺はどうなったんだろうと激痛のする背中を見ようとする。
何やら血だらけのようだ。
頭も痛いし、無理やり腕を起こし頭に触れようとすると折れていたようで激痛!
だが何か温かいものがどくどくと流れ出てる感覚はある。
俺、今、とってもやべぇ状況じゃなかろうか・・・!
そう思っていたら少女がふらつきながらも近づいてきた。
「あ、あなた、だ、大丈夫?!」
俺は大丈夫と言おうとしたが声にならねぇんだよ、これが・・・(笑)
少女は悲しそうに俺を見る。
大丈夫だと逆に励ましたいのだが、逆に励まされてるようだ。
そして俺は何も出来ない体をうらめしく思ったくらいだ。
余計に腹が立つ。
あ、腹が立ったら余計になんか頭からどくどく流れ出てる感覚が・・・。
やべぇわ、気を落ち着けよう。
だが少女はますます心配そうに俺を覗き込む。
「私を助けてくれたのね。
お願い、死なないで・・・」
って俺、死ぬのか・・・?
そんな重傷なのか?
確かに体を動かそうにも動かせないが、病院で治せるはずだ。
って病院!
救急車はまだか?
俺死にたくねぇ!
俺は必死にも少女に声かけたくて首をかしげようとする。
「お・・・、お」
「しゃべらないで!
無理しないで救急車を今呼んだから大丈夫よ。
だから今はお願い、安静にしてて!」
むむむ・・・、余計に心配かけてしまうか、それなら救急車が来るまで大人しくしておこう。
すると・・・。
いたたっ!
誰かが俺を横に楽な姿勢にしようと動かしているようだ。
や、やめろぅ、痛いぃぃぃっ!
少女は今も心配そうに俺の顔を覗き込んでる。
せめて一言でもしゃべれたら惚れた!って言うのに・・・。
って惚れたぁ?
そっか、俺、この少女に一目惚れしたんか(笑)
そりゃ顔も可愛いし、体つきも華奢で可愛いし、掌だって何気に可愛いし、って可愛い連発して俺、何が言いたいんだろなっと。
まぁ治ったら治ったでデートに誘おうかな?
とは言え、強面の俺見て逃げ出したくらいだから希望はなさそうだけれどな(笑)
だが痛みで意識が遠のく。
俺、ほんとに死ぬんじゃなかろうか・・・(笑)
っておいほんとに死ぬのか?
そう思ったら余計に不安になってきた。
死ぬ前にあれこれしたかった。
っていやらしい意味のアレじゃねぇよ。
デートとかもしてみたかったし、恋人とかも持ってみたかったし、結婚もして子供も持ってって、俺、何、考えてんだ?
止めろよ、走馬灯なんて嫌だ死にたくねぇ!
だが下半身の方が徐々に冷たくなってるんだよ、これが・・・!
おいおい、救急車早く来てくれぇぇぇぃっ!
マジで死んじまうぅぅぅっ!
せめて、少女に告白したかったぁ!
そしてデートくらいさせてくれぇぇぇぃっ!
あぁマジで死ぬわ、これ(笑)
これ笑い事じゃないんだが、ほんとに死んじまうようだ。
あの世の迎えを予感した時に俺の意識は完全に途切れてしまっていた。
てか死ぬ時までずっと少女と付き合う事しか思い浮かばんとかマジ俺バカだわ(笑)
平穏日々過ごした俺の身に降りかかった現実。
少女を助けたまでは良かったのだがぁあああああ!
あの世行きとかマジ笑えんわw
でもまぁあの娘は無事だったようで良かったよ。
男冥利に尽きるというもんだな。
だが、これから俺が死んで、俺の恋は続くのか?
作者曰く。
「続きます」
っておい、俺死んでないよな?
作者ぁ、答えろおぉぉぉぉぉっ!!!