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 中学に入学した私は、クラス分けの紙を見ていた。

 

 そして、誠一と同じクラスなのを確認して教室に向かった。

 

 中学からは他の地域からも入って来る

 

 地域が違えば感覚も違う

 

 その明らかに違う人たちが居る教室はザワザワする

 

 とは言え、これから新しい学校生活が始まるという事に期待していた。

 

 

 

 誠一とは家が近所という事もあり、小さい時からの付き合いだ。

 

 だからよく一緒に居たし、誠一と居ると楽しかった。

 

 誠一は私の知らない世界を見せてくれる。

 

 誠一が見ている世界は、私達の見ているそれとは少し違っていたから

 

 新しい発見の日々だった。

 

 そんな私達は兄弟のように近い関係だった。

 

 

 私が中学生になって驚いたのは上級生から声をかけられた事だった。

 

 はっきり言って怖かった、一年の違いは思いのほか大きい。

 

 そして、他の地域から来ている人たちが自分たちよりも大人だった事だ

 

 私にとって彼らの言葉はとても刺激的で、興味が引かれた。

 

 そうして私はいつの間に不良と呼ばれるグループの一員となっていた。

 

 その頃には親との関係は悪くなっていて

 

 いつも喧嘩をしていた。

 

 

 初めて出来た彼氏は年上の人で、今から思えばどうしてあんなのと付き合ったのか

 

 自分でもよくわからない。

 

 そこから私の人生はそちら側で回り出す。

 

 ろくでもない人生だった。

 

 中学を卒業して、名前を書けば受かるような高校に入学して

 

 妊娠して、高校は中退。

 

 家を勘当同然で出て

 

「俺がお前を幸せにしてやる」と言った男は


 職を転々として今も何処かをほっつき歩いている

 

 それが私の今までだった。

 

 

 ビルのガラスに映る私。

 

 それなりに正装してきたつもりの服も

 

 パサパサの染めた髪も

 

 なんともみすぼらしい。

 

 どうしてこうなった?

 

 誠一はこんな私の事を真面目だなんて言ったけど

 

 本当にそうか?

 

 



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