アクアデルのために.5
もっとのんびりな話しにしたかったものの上手く書けないです。
ペンタクルスは、帝国の命令でレジスタンスに罠を張っていたものの、まさか王子が罠にかかるとは思わなかった。
しかし、手を抜く訳には行かない。王と王女。そして、姫様も捕らわれていて、自分も監視されている。
それならば、やることは一つである。
「王子……いや、ルイカス。ご覚悟をペン!」
気迫のペンタクルスと対峙してルイカスはしかし、一歩も退かない。
それを見て、オロロンは周りの敵を担当することにした。
「はあああああああ!」
「ペペェェェェェェェン!」
鋭いつ 突きが、ルイカスの頬を掠める。
距離を詰め袈裟斬りを、槍で防ぐペンタクルス。
鍔迫り合いで火花が散る。二人とも、泳ぎも巧みなので、両者譲らない。
(変な敵が今まで多かったけど、今回は真面目オロロン)
「オロロンストリーム!」
回転しながら突撃しながらオロロンは気づいた。
アクアデル兵の合間、合間に目立たないように配置されている黒いローブの男たちは、帝国のか?
そいつらを倒せれば、味方につけられるかもしれない。
オロロンは、極力みんなを相手にする振りをして、黒いローブ男たちを仕留めていく。
「オロロ~ン!」
最後の一人を倒してやったと思ったその時、背中を突かれたオロロンは、痛みに顔をしかめる。
「オロロン!」
ルイカスが、駆けつけようとするも、ペンタクルスが通せんぼする。
ペンタクルスは、怪我人をほっとかない。
それなのに、邪魔をするなんて。
「くくく。黒いローブ男だけが、監視役だと思ったのかね?」
そいつは、アクアデルの兵士の格好をしていた。
「……気づかないなんて、オロロン」
「私は、帝国でも影の薄い男アナゴイ。家族にすら認識されなくて、幼少時代は、海藻にしがみついて、寂しさをまぎらわせたものさ」
そいつは、穴子みたいな獣人だった。
「寂しかったのか?」
「そうだね。しかし、暗殺部隊として、重宝されているからそれでいい!」
放ったダガーを、オロロンは泳いでかわすが、傷口が痛む。
ポーションを使う暇もないので、避けてチャンスを窺う。
アナゴイは、ホントはこんな汚れ仕事はしたくなかった。
普通に陽の目を見たかった。しかし、上司には逆らえない。
しかし、手柄を立てれば出世させてくれると約束してくれた。
家族も、アナゴイを誇れることだろう。
そして、何よりも人から注目されるのだ。
「いい加減しつこい!」
「味方に当てるな!かわいそうだろ!」
ダガーの乱れ投げを、オロロンはかわしつつ反撃する。
自分の味方まで当てるのは、許せない。
オロロンジャスティスの正義の心に火が灯る。
しかし、オロロンが槍を突き出した時には、そこに奴はいない。
そして、背後からの気配を振り返ることなく、横に泳いでかわす。
「フフフ。中々いいカンをしているな、オロロンとやら」
ハロウィンに出てくるような、白いお化けの姿をしていて中身が気になるアナゴイだが、味方になる訳でもないので、ここで倒さねばならないと気合いを入れる。
「影が薄いことにコンプレックスがあるようだが甘いオロロン」
「なに!?」
これ以上の不幸な奴がいるのかとアナゴイは思うが、それは貴族だから、下民のことなど分からないのだ。
オロロンは、下民ではないのではあるけれど。
「私は、オロロ~ンジャスティス!
ヤミノオウ、デスタミュータから生まれた絞りカスだ!」
「な……に?絞りカス!?」
あまりのことにびっくりするアナゴイはしかし、納得がいった。
ここには、ヤミノモノも配置していたのだが、いつの間にか逃げていたのである。
(そうか。オロロンの気迫にビビって逃げたのだな)
「絞りカスだから、四天王にはからかわれ、ヤミノオウ本人はこのオロロンの存在にすら気づいていない!
分かるか!主に認識されないこの気持ちが!」
「……そうか。認識されないのは、理解できる……が。敵同士!決着を着ける!」
アナゴイの投げたナイフが、起動を変えて襲ってくるのを見て、苦戦するオロロン。
「オロロ~ン!まだ、切り札があったか!」
「影の薄い男なりに努力したのさ!」
「なるほど!このオロロンも、嘆きながら努力してきたのだ!」
オロロンジャスティスは、決して諦めない。
ヤミノモノとして誕生しても、正義を持って生きていきたいのだから。
つづく
昨日はアクセス数が多かったです。ありがとうです!




