表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
239/459

238話 決勝戦

 決勝戦の舞台に登ると、観客たちは一際大きな歓声をあげた。


 待っていたぞ、とか。

 楽しみにしていたぞ、とか。

 どっちもがんばれ、とか。


 そんな応援の声が、あちらこちらから飛んできた。

 これだけの人が待ってくれていた。

 期待してくれていた。


 これは、下手な試合はできないな。


「おー」


 向かい側にユスティーナが姿を見せた。

 歓声がさらに大きくなる。


 彼女の話は聞いているものの、まだ見たことがなくて、一目見たいと集まった人。

 天真爛漫な姿に魅了されて、応援団になった商店の人。

 密かに学院での人気が……特に女子に高いらしく、黄色い声を上げる女子生徒。


 色々な人がユスティーナを応援していた。

 俺の声援の倍以上。


 ただ、そんなことで萎縮してはいられない。


 しっかりとした足取りで舞台の中央に移動して、ユスティーナと対峙する。


「なんていうか、長かったね」

「そうだな。ミリフェリアのことで、けっこう時間をとられた気がする」

「でもでも、ようやくだね」

「ああ」


 一緒に夕陽を見て……

 正々堂々と戦おうと約束をして……

 体感的には、かなりの時間が経っているような気がした。


 ユスティーナと戦うための特訓をしたし、とっておきの技も開発した。

 できることならば、もっともっと練度と精度を高めたいのだけど……

 ないものねだりをしても仕方ない。


 今の俺の全力をぶつけるのみだ。


「えへへー」

「ユスティーナ?」


 なぜか、急に、にへらという顔に。


「どうしたんだ?」

「もう他の出場者はいないから、ボクかアルト、どっちかが優勝でどっちかが準優勝でしょ? つまり、優勝賞品の旅行ペアチケットは、ボクたちのもの!」

「あー……」

「勝っても負けても、ボクたち、旅行に行けるよ? そう考えたら、にへー」


 とてもうれしそうな顔で、そんなことを言わないでほしい。


「アルト、どうしたの?」

「……いや、なんでもない」


 その光景を想像して笑顔になりそうだった、なんてことはいえない。


 そんなことを口にしたら、ユスティーナに俺の想いがバレてしまうかもしれないし……

 それは、この試合に勝利してからだ。

 彼女の隣に立つことができると、自分で自分を認めてからだ。


「両者、準備はいいか?」


 審判が静かに問いかけてきた。


「問題ありません」

「うん、いいよ」


 俺とユスティーナは、揃って頷いた。

 そんな俺達を見て、審判は、一歩後ろに下がる。


 そして、片手を高く挙げて……


「決勝戦……はじめっ!!!」


 最後の戦いが始まる。

『面白かった』『続きが気になる』と思って頂けたなら、

ブックマークや☆評価をしていただけると、執筆の励みになります。

よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
◆◇◆ お知らせ ◆◇◆
別の新作を書いてみました。
【堕ちた聖女は復讐の刃を胸に抱く】
こちらも読んでもらえたら嬉しいです。

【ネットゲームのオフ会をしたら小学生がやってきた。事案ですか……?】
こちらもよろしくお願いします。
― 新着の感想 ―
[良い点] さあ、色んな思惑があったが、いよいよだ。 というより、話が面白すぎて予定してた出発時間が1時間遅れてしまった。 これは今後もストーリー楽しませないといけませんな〜?作者殿? というわけで、…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ