終章 夢の終わりそして最初へ
「いやぁあぁああーーー!!!」
その感覚のなか私は叫びながら起き上がった
「アリス!」
隣にはチェシャがいる
そこはもう裁判所ではなく最初にいた場所によく似た草原だった
ひとつだけ違うのは目の前に人が落ちれそうな大きな穴があることだけ
「思い出した..全部..私..私..死..ん」
チェシャが言う
「落ち着いてアリス、まだいまなら戻れるよ、記憶のある今なら..」
「私にあそこに戻ってどうしろと言うの!!」
「アリス..」
「..ごめん怒鳴って、でもやっぱりまだ私にはあそこに戻る勇気がないや..」
そう言ってチェシャに笑って見せた
「アリス..泣かないで.?」
どうやら私はまた気づかないうちに涙が頬をつたっていたようだ、その涙をチェシャが優しくぬぐってくれる
「ごめんねチェシャ、毎回つらい役割をまかせちゃって..お願いチェシャ.."また".殺して.?.そして落として..私の..不思議の国に.」
その次の瞬間にはチェシャの左手が私の胸を貫いていた
「大丈夫、何度だって殺しつづけるよ、アリスが望むかぎり、何度でも、君のことを、だから笑って?ボクのアリス..」
「ありがとう..チェシャ..」
私は力の限り笑った、そしてそこで私の意識は途切れた