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【将棋】京急将棋祭り2018 2日目のお話【感想】

作者: 清野 剛

それでは2日目の話です。


1日目のレポートにも書きましたが、発言に関しては一言一句正確な訳ではなく、ニュアンスが歪まないことを重視しておりますので、そんな感じで読んで頂けたらと思います。


本日もステージ前に参加女流棋士が並び、紹介の後、関根紀代子女流六段から挨拶がありました。


昨日に続いて写真タイムもあり、左に右に正面にと笑顔と視線を配っていましたね。


オープニング対決は貞升南女流初段と相川春香女流初段の対局。貞升さんは教室の生徒さんも観に来ているそうで、気合十分です。


将棋は先手の相川さんの中飛車に対して、後手は居飛車の構えで対抗型となりました。


途中、銀をぶつける手と銀をかわす手でお互いの銀が行ったり来たり。これはアレですね。控室がざわつくやつです。


ここは上座の貞升さんが空気を読む形で千日手を回避。その後、守る時間が続きましたが、端から反撃で、先手玉は上部脱出の展開に。


時間があれば入玉もありそうな流れでしたが、最後は寄せの網を絞り、後手が勝利となりました。


大盤は解説が香川愛生女流三段、聞き手が安食総子女流初段の組み合わせで、安食さんが「香川さんとは仕事以外で一緒にいることはあるんですけど、仕事でこうやってやるのは初めてですよね」と話していました。


確かに女流棋士の解説機会は多くないため、さりげなく貴重な2ショットなんですね。


香川さんは、将棋以外にもゲームに映画にと、マルチな活躍をしていますが、今度は本を出版されるそうです。8月27日発売で、タイトルは『職業、女流棋士』。どんな内容なのか注目ですね。


13時。ゲストの佐藤天彦名人が登場。中村修九段が盤を挟んで座り、インタビューを行いました。


今日は一日、囲碁将棋チャンネルの撮影スタッフがいましたが、この時間はNHKの撮影班もいましたね。


考えたら、控室から登場する時も、名人の後ろにカメラマンがいたので、密着ドキュメントの可能性もあるのかな。


インタビューでは、名人戦に触れていて、時々見せる独特な姿勢については、無意識だそうで、人に言われて気づいたと言っていましたね。


これに関しては理解できるところで、動きの楽な和服で、考えることに全力で集中してしまうと、あんな感じになるんだろうなって思います。


挑戦者だった羽生竜王について聞かれると「対局時は神秘的な空間で、居心地が良い」と、何とも天彦君らしいコメントでした。


インタビューの後は、企画コーナーの時間で、本日は詰め将棋対決となります。


回答者は安食総子女流初段、貞升南女流初段、渡辺弥生女流初段。一人ずつ意気込みを聞かれると安食さんは「詰将棋は苦手で何で呼ばれたのか不思議で~」と。


貞升さんは「私も詰将棋は苦手なんですけど、3,5,7手詰めを解いてきました。午前の対局で完全燃焼だったけど、出る以上は見せ場を作れるように頑張りますっ」と続き、最後は渡辺さんが「私は終盤自体が苦手で、1,3,5手詰めを解いてきました。頭金が出たら嬉しいですっ」とコメント。既にワイワイ感があり、何とも楽しいですねw


進行、出題、解説は、佐藤天彦名人と加藤桃子奨励会初段が担当。豪華です。


詰将棋は、通常の詰将棋とは異なる、趣向を凝らしたもので、玉がない盤面で「詰ます事が可能な玉の配置箇所は何ヵ所あるか」や、現在の図に1枚攻め駒を配置して詰ますためには「どの駒を配置したら良いか」等が3択で出題され、一斉に札をあげて回答する形となります。


正解者には1ポイントが付与され、問題終了時に最多ポイント獲得者が優勝です。


まずは例題を2問やったのですが、最初の問題は若干分かりづらかったのもあり、3人の頭にハテナマークが出ているような状態で、絵的にだいぶ面白かったですねw


例題2の詰ます事が可能な玉の配置箇所数問題は、出題途中で中村九段から進行をサポートしていた上村君に耳打ちがあり、どうやら新しく詰ます事を可能な個所が見つかった模様で、3択は6,7,8カ所となりました。


札が上がり、「3番の8カ所です」と正解発表。しかし、ここで観客から指摘が入り、普段詰将棋では使わないような遠見の箇所にも詰みがあり、3択になかった9カ所が正解となりました。これには手作り感のある企画らしい、ワチャワチャ感で、出だしからとても楽しいですねw


サポートの上村君が大盤に問題の図を作る時間や、出題後のシンキングタイムでは、天彦君と加藤さんがトークする時間になっていて、これも面白い内容が多くて、良い企画でしたね~。


1つ覚えているのだと、加藤さんが天彦君に「名人の将棋は綺麗で王道って感じで、どうやったらそんな風に指せるんですか」と質問。これに対して「遊び駒が出ないように意識していて、遊び駒が出そうな時は、ペースを落として、使える展開にしたりしています」と話していたのが印象的でした。


出題は詰将棋だけではなく、将棋名鑑に載っている回答者3人に関するサービス問題もあり、座右の銘や、将棋に負けた時の気分転換の方法などが出題されました。


最終問題では一発逆転の3ポイント問題となりましたが、これは全員が正解となり、ポイントは安食さん、貞升さんが8ポイントで優勝となりました。総評としては、貞升さんの詰将棋力が光りましたね!


途中、大盤で問題の図を作っていた上村君が、玉なし問題の玉をうっかり配置してしまい「あ」って感じに。その問題は無しになりましたが、大丈夫です。昨日、予告として出題してくれた中村九段も同じことをやってましたw


3時。第11回となった小学生女子の『小学生駒姫名人戦』決勝が行われました。解説は中村修九段、聞き手は谷川治恵女流五段。


将棋は先手の居飛車に対して後手が中飛車の対抗型。序盤に角交換となり、駒組みに制約がある中、先手の指し回しが上手く、後手は難しい状態から仕掛ける展開となりました。


駒がぶつかり出すと、形勢判断の難しいどちらに転んでもおかしくない将棋となりましたが、最後は攻撃的な駒組みをしていた分の薄さで、先手玉への寄せが決まり、後手の勝利となりました。


中村九段は、対局者二人の終盤力を褒めていましたね。確かに思い返してみると、盤面が広く見えていた印象で、年々レベルアップしているのを感じます。


今は明日登場の西山朋佳女王が三段リーグに挑戦していますが、例えば10年後、女性のプロ棋士が何人誕生しているか、楽しみですねえ。


中村九段と谷川さんの話で、ちょっと面白かったのが、中村九段が「雨の日も雪の日も毎朝犬の散歩をしていて、おかげで健康です」と話したのに対して、谷川さんも昔、兎を飼っていたそうで、驚いたのはその数。


なんと最大23匹飼っていたそうですw


「ウサギ小屋にでも住んでたんですかっ」とツッコミに対して、「増えすぎちゃって」って。凄すぎる。


流石に多すぎだったので、小学校等にもらってもらったそうです。


4時半。上村四段による中級講座が始まりました。まあ、講座という名称になっていますが、昨日の中村九段が言っていたように、基本的にはフリー枠って感じです。


上村君は『棒銀で攻める』『棒銀を受ける』『右四間飛車の攻め』の3つのうちに、どの講座が良いか挙手を求め、僅差で『右四間飛車の攻め』講座に決まりました。


上村君というのと、講座候補からして「アレをやるんだろうなあ」と思っていたら、途中でファンの方からもらったという、ひふみん人形を取り出し、求めた手拍子から、ひふみんのモノマネが始まりました。


実は、ひふみんのモノマネをするのは知っていたのですが、見たのは初めて。クオリティに関してはノーコメントで!ニコニコ等で見れる機会があると思うので、それぞれの判断に委ねますっ。モノマネの後も、講座は終わりまでやってくれましたw


5時。加藤桃子奨励会初段と香川愛生女流三段のメイン対局の時間となりました。解説は佐藤天彦名人、聞き手は貞升南女流初段。


現在はどちらもタイトルホルダーでは無かったため、上座の譲り合いがありましたが、話し合いの結果、香川さんが上座となりました。


将棋は後手の香川さんが三間飛車を採用したのを見て、先手の加藤さんは居飛車穴熊を選択。ただ、右金は右辺をカバーする形をとったため、堅さはほどほどと言ったところでしょうか。


後手が3三から5一へ角を引き、石田流への組み替えを見せたところで開戦となり、激しい攻防へ。その後は、互いに玉のある左辺へ戦場を移し、最後は香川さんの粘りを振り切り、加藤さんの勝利となりました。(たくさん将棋を見たのと二日経ち、中盤の内容を忘れました、ごめんなさい!)


加藤さんは、席上対局では香川さんに一回も勝ったことがなかったそうで、初勝利に嬉しそうでしたね。名人から勝利者賞の商品券が授与されました。


今日の『次の一手』は「加藤桃子さんが毎日食べている食材は何でしょう」と昨日と同じ3択。正解は納豆で、近くに納豆専門店があるそうな。


そんな京急将棋祭り2日目でした。


司会を務めていた中村真梨花女流三段は、参加企画がなかっただけに、一つあっても良かったかもしれませんね。司会おつかれさまでした。


今日も色々面白い話があった中、一つ印象に残ったのが、中村九段の話で「昨年、企画将棋を一緒にやっていた上村君と高見君が、一年経って、記録係とゲスト(明日)になるとは、厳しい世界か美しい世界か。私は美しい世界だと思います」と。


何か良いですよね。自分も美しい世界だと思います。


ちな、上村君は、中村九段のお弟子さんで、運営として記録係やサポートをしてくれていたので、感謝なんですけどね。ありがとう!


3日目の話も明日(14日)書こうと予定しているので、興味のある方はお楽しみに。


リンクが貼れないため、1日目、3日目のレポートはページ最下部の『作者マイページ』のリンク先からご確認ください。

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