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無の世界ーー300字ss
こちらは、300字ss作品となります。
その日は突然訪れた。
何もかもが無くなり、泣くことすら忘れるくらい、何もかもが消えた。
人間の力は全て無力化され、尽くせる手は全て尽くした。なのに、目の前に広がるのは廃とかした街。
「ハル!」
「……こうくん」
「無事で良かった。少し切り傷とかはあるけど、他は大丈夫か? 足とか、骨折はしてないか?」
「大丈夫……。大丈夫、だよ」
「そうか」
「でも、アキが……。弟が……。もう、もう……」
何も無い。何故、生きているのか。何故、他の人は死んだのか。何故、こうなってしまったのか。
怒りの叫びしか今は出なかった。けれど、その怒りは誰にぶつける訳でもない。誰にぶつけていいのかも分からない。
神は審判を下した。
はい。
あの作品を意識したのは、言うまでもありません笑
発声可能上映(ライビュ組)でしたが、行ってきてしまったので、もう頭から離れませんでした……。
舞台挨拶とかやらなくていいから、発声可能上映だけやってくれないかな……。