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片思いは隠せないーー300字
300字作品です。
一人称視点で書いたのですが、最後が分かりにくいかも^^;
ちなみに一人称視点で話してる子の性別は、指定しないので、ご自由に想像してください(∩´∀`∩)
「結婚してください」
「嫌です」
「結婚を前提に付き合うのは?」
「嫌です」
「友達は?」
「嫌」
「メル友は?」
「嫌」
「せめて番号教えて」
「嫌」
このやり取りを見始めてから、既に半年経っていた。同じ会社の同じ部署。丘野は鈴江さんのことが好きらしく、毎日暇になると口説いている。けれど、鈴江さんは全く興味がないようで、ずっと断っている。
しかし、今日はそれがない。休憩時間だと言うのに、丘野は自分の横で弁当を開いているし、鈴江さんは同僚と一緒にいる。
「丘野……」
「ん?」
「鈴江さんの所、行かないの?」
「うん。だってお前、俺のこと好きだろ?」
「え?」
そして、自分の口の横に付いていた米粒をさりげなく取り、丘野は笑った。