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愛する者達とーー300字
300字の作品です。
名前の読みは、どう読んでくれても構いません。
あえてルビを振っていません^^
幽霊ものですが、ほんわか目指しました!
寝室で眠る麻美。そしてその部屋には男、悠二がいた。ベッドの上で規則正しく息をしている麻美の事を、愛おしそうに見つめている。
「笑顔も好きだけど、寝てる時の顔も好きだなー」
ほっぺをつつくが、麻美は起きる気配がない。それからしばらく麻美の寝顔を見つめていた。
すると、部屋の扉がゆっくりと音が出ないように、開けられた。
「ただいま、よく寝てるな……。今日もお疲れさん」
そう言いながら、スーツ姿の誠也は部屋に入ってくる。しかし、悠二の事を無視している。まるで見えていないように。
「今日も見守ってくれて、ありがとうな。ゆう」
机の上には三人が写る写真立てが。
開いている窓から、ふわりと風が入り込むと、悠二は消えた。