表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛剣ネルと俺のこと。  作者: TKM
4章 間引き?他力?点滴
23/25

23話

俺は大きく跳躍して土壁の上に乗った。これが俺のズルのひとつ。魔力を外には出せないが、体内でなら使える。それを利用しての肉体強化だ。

まだそれほど出力を上げてはいないが、もっと上げるなら、筋力の他に、骨、皮、内臓、脳、神経系まで強化する必要があるが、それもできる。


「トール、すごい!」

「すごくねーよ、こんなの。ただのズルだ。他の人にはできないことを、能力に任せてやってるだけ。くだらない」


本当にくだらない。他の達人たちは、こんなのを使わずに剣や他の武器で技を磨いている。その技はとても素晴らしく、俺のズルとは格が違う。


下を見るとゴリが奮闘していた。

異変に気付いたカマキリたちが、一斉にゴリに向かって殺到していた。


「あー、これ、ゴリ死ぬな。どうしようか。死ぬまで放っておくか、助けるか……」


ネルに問うわけでもなく、呟いた。まあ、答えは決まってるんだけど。

俺はゴリの上へと、壁を飛び降りた。


「来い、ウィルオーウィプス!チカラを貸せ!チカラだけ貸せ!」


俺は叫んだ。

貸せ、チカラだけ。

体外に魔力を出せなくとも、体内でなら魔力が使える。よって、『体内で召喚魔法を使うこと』は可能だ。

半端に召喚し、己と融合させることで召喚対象と一体化する。

あまりに強い魔物を召喚すると、そいつの意識に俺の意識が乗っ取られる危険がある。実際にそれで国をひとつ滅ぼしたことがあるのだ。忌まわしきチカラ。

だから俺は言うのだ。弱い魔物であっても、強い意志を込めて。


チカラだけ貸せと。


顔、手。装備で隠れていない場所にも、緋い紋様が描かれていく。これが体内召喚の代償のひとつだ。召喚した魔物の特性に従って、色も柄も、違った紋様が描かれる。召喚を解除すれば消えるが、俺には禍々しい呪いにしか思えない。


ウィルオーウィプスを体内召喚した俺の身体能力は、飛躍的に上がる。弱い魔物であっても、俺の中の有り余る魔力を使えば、かなりの能力を発揮するのだ。


ゴリの上に飛び降りた俺は、そのままゴリの頭を蹴り落とす。

見られたくないから気絶してもらうに限る。

何が起こったのか分からないまま気絶するゴリ。そのままでは危ないから、蹴り上げて壁の上に乗せた。


……ふう、良いことした。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ