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愛剣ネルと俺のこと。  作者: TKM
1章 魔剣?負けん気?美少女。
2/25

2話

「そういうことで、ご主人様、私と契約して」


え?契約?

もしかして引き換えに魂を取られちゃうやつ?悪魔的な?


「何を考えてるか大体分かるけど、大丈夫よ。所有者を固定して、魔力的なつながりを作るだけ」


所有者を固定することで、例え盗まれても俺以外には使えないし、お互いに念話も飛ばせて位置も分かるようになるのという。


良かった……。魂も取られないし魔法少女にもならなくて良いんだ。もともと魔法は使えないけど。


「それで、契約ってどうしたら良いんだ?」

「柄を握って魔力を込めるだけよ」

「あの、俺、すまんが魔力を体外に出せないんだけど」

「そうなの?でも平気よ。私、アンタの魔力を感じ取れるもの。魔力さえあれば問題なし。そうね、柄を握って、手に魔力を流すことはできるわよね?」


俺は頷いて柄を手に取り、魔力を手に流した。

一瞬、剣が鞘ごと淡い光を放った。


「はい、契約完了!あと……名前をちょうだい!」

「名前?ファタールの剣なら名前があったような?」

「新しいご主人様なんだから、新しい名前が良いの!それにアイツ、可愛い私にあんなイカツイ名前を付けやがって……」


俺も記憶にないのだが、どうやらファタールさんはカッコイイ名前を付けたのだろう。

しかし名前か。俺、ネーミングセンス無いんだけどな。

俺は剣を見ながら考える。柄も鞘も暗めのトーンの赤。鞘から少し刀身を出してみたところ、眩い銀。両刃だ。

……うーん。赤い宝石と言えば、ルビー、ガーネット、スピネル。うん。


「『ネル』ってのはどうだ?スピネルっていう宝石から取ってみた」

「ネル……ネル……。魔剣ネル。聖剣ネル。……良い!凄く良い!気に入った!」


お気に召したようで良かった。ほっとして天井を眺める。ここはダンジョンだ。帰りも気を抜けないな。


「それで、ご主人様、アンタの名前は?」


視線を戻すと女の子がいた。背は俺よりも二十センチは小さい。小柄と言って良いだろう。黒がかった赤い髪、宝石のような赤い瞳、陶器のように白い肌、長い手足、半袖の赤いワンピース、そのワンピースを持ち上げる、デカい胸。

デカい……胸。


「ど……どなた?」


頬に衝撃が走る。

俺はビンタをくらっていた。


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