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26匹目:カオスキメラ

 視界が開ける――――目の前には相変わらず五体のオスがいるが、どうにも様子がおかしい……まるで何かに怯えているようだ。


 ――――それは私達(マスター)にですよ。

(おう、レイ、ここじゃ喋れるのか)

 ――――一体になっているのですから当たり前じゃないですか、それにマイだっていますよ?

『よろしく頼むぜ旦那様っ/よろしく……』


 ライオンとヤギの意識を感じ取れる、なるほどこれが合体か……少しくすぐったいな。


 ――――マスター、情報を送ります。


 レイがそう言うと脳内に情報が流れ込んでくる……というのも変だな。一体なっているなら送り込まれるっていうのは違うと思うんだが。

 俺の疑問を察したのかレイは丁寧に答えてくれる。


 ――――今の私達の状態はマイとは違い思考の統合ではなく、思考の共有、複数の思考で一つの体を操るという状態です。主人格はマスターでありますが私やマイは別に存在しているのです。

(へぇ、そうなのか……ところでさっきから目の前の連中一切身動きを取らないんだけどどうしたの?)


 合体しているとは言え時間の流れが止まっているわけでもある間にのに五体の魔物は襲って来るどころか、身動きも取らずただじっとその場から動こうとしない。

 ともかく、今は情報を確認しよう。


 《図鑑番号・X四》

『カオスキメラ、混沌魔物、属性:混沌。』

 《個体情報》

『名前:レマータ、性別:♂、レベル:一三十、特性:畏怖、性格:気まぐれ、技能:魔本魔術、キマイラスキル、成長促進、捕食成長』


(流石のレベルだな、やはりレイを巻き込んだのは正解だったか。技能がなんかよくわからないことになってるな)

 ――――あの状況でレベルの底上げをするならば妥当だとは思いますが、正直心の準備をさせて欲しかったです。……とりあえず技能の簡単な説明を、魔本魔術は私の技能、キマイラスキルはマイの技能を使えるようになるというものですね。そして成長促進はレベルが上がりやすくなるというもので、捕食成長は魔物を文字通り捕食することで捕食した魔物のレベルの三分の一を取り込めますが、成長促進の効果によって半分程取り込めるようになってますね。


(この状態でレベルが上がって解除した時の分配はどんな感じになるんだ?)


 ――――一応等分ですが、割り切れなければ基本的にマスターに多めに入りますね。

(動けない魔物達をギロリと睨みつけるとガタガタと震えだした、情けない奴らだ……そんなに俺の見た目が怖いか?)

 ――――姿は先ほどの物に胸に獅子の頭、右腕に山羊、左腕に蛇の頭が生え、頭上に私を帽子のように被っている感じで。


 なんで帽子になってんの? それってどうなの合体として……マイは分かるけど帽子って……着脱可能なんじゃ。

 そう思い頭の上に手を持っていき本の部分を引っ張ってみると――――。


 いってぇぇ!!

 ――――キャッ!!

『痛い!/ッ……』


 激痛が走りそれぞれ各々悲鳴を上げる……つーかマジで痛いんだけど、こんな急所が一番狙い易いところについているってのはどうなの?


 ――――マスター、今のはダメです……打撃や斬撃などは防げますが、引っ張るのはダメです。



 自分でした行動でダメージ負っているようじゃ世話ないな……とりあえず食ってみるか。


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