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9匹目:エルフ

なんか調子良かったので追加で。


いやーなんなら一緒にしても良かったけど、サブタイトル的に分けたかったんだよね。

 俺の目の前では白い羽毛のドラゴンとエルフの中でも一体だけ色黒の個体の肉弾戦が繰り広げられていた。

 どっちかを仲間にしようと悩んでいるうちにいつの間にか仲間になる個体同士が争い始めてしまった、他のエルフは負傷した仲間などを抱えて森の奥へと帰っていく。

 追い払う必要はなくなったが早く止めないとどっちか片方、いやどっちも共倒れの可能性すらある。


「シロ、二人の戦いを止めてくれるか?」


 今頼りになるのはシロだけだ、ブルームを出してもいいかもしれないがここに来るまでに消耗しているはずだし、今は休ませておこう。


「分かった」


 シロはそう言って今まさに激突しようとしていた二人の間に割って入った。

 二人はといえばいきなり現れたシロに驚き寸のところで攻撃を止め、じっとシロを観察する。

 お互い一歩も動かない、少しは冷静になったか? シロも二人が逃げ出さないように威嚇してくれているようだしな。


 ――――マスター今です、今マスターが出ていけば恐らくですが二人共行けます。


 はは、迷ってたのがアホらしくなるがこの絶好の機会を逃す手はない。

 俺は二人を驚かさないようにそっと近づいていく、シロは気づいているが二人を牽制するために視線は固定したままだ。

 風上だったようで、二人は俺に気付き視線を向けてきた……よし、俺は右目でエルフ、左目でベビードラゴンを見つめる、かなり訳のわからない状態だけどこれで大丈夫なのか?


 ――――いけるようです。


 ――――エルフ(暗闇種・♀)及び、ベビードラゴン(翡翠種亜種・♀)を仲間にしますか?


 するとも……というか毎回思うがこれ省略できないのか?


 ――――不可能です、例え答えが決まっていようとも様式美ですから。


 あっそ……で次は名前だよな。


 ――――エルフ(暗闇種・♀)及び、ベビードラゴン(翡翠種亜種・♀)は仲間になった! ……エルフとベビードラゴンに名前を付けますか?


 安直というかありがちかもしれないがエルフはルナで、ベビードラゴンは翡翠種とやらなんだからそのままヒスイで、正直そんないくつも思いつかねぇよ。


 ――――ルナと、ヒスイは喜んでいる! ……と思いますか? 今度からちゃんと心から祝福するつもりでつけてください、じゃないと次から本音で行きますから。


 なにそれっ、本音は違うのか!



 ――――さあ?


 くっ……まあいい、とりあえず二人のステータスを。


 ――――どうぞ。


 《図鑑番号・五七四》

『エルフ、森人魔物、属性:闇・精・人。』


 《個体情報》

『名前:ルナ、性別:♀、レベル:三十、特性:心眼、性格:ツンデレ(仲間思い)、技能:インファイト、飛び蹴り、暗黒玉、念力』


 《図鑑番号・三三三》

『ベビードラゴン、幼竜魔物、属性:雲・風・竜。』


 《個体情報》

『名前:ヒスイ、性別:♀、レベル:三十二、特性:もふもふ、性格:冷静、技能:翼撃、咆哮、竜巻、エアショット』



 同じエルフなのに前に見た情報と図鑑番号が違うな……そして木じゃなくて闇属性って……所謂ダークエルフかね?

 というか二人共レベル高っ、今いる手持ちで最高レベルは多分進化済みのブルームの十なんとか、そしてどっちもその二倍近いレベルでとてもシロじゃ太刀打ちできる相手じゃなかった。

 今回は本当にラッキーだったと言わざる負えないな。


 ――――人化はどうします?


 今回もパス、とりあえずここを早く移動しよう、こんなレベルのばっかりうろちょろしてんだったら命がいくつあっても足りないし、とりあえずシロはしまっちゃおうね。


「『ウカブマケロドム・シロ・ルナ』」


 俺はシロとルナを収納するとヒスイに跨り、この浮島から脱出することにした。

 こんな物騒なところに長居できないしな。ハニワとかネコとか気になりはするがまだ俺にここは早すぎた。

 人化していないので言葉でのやりとりはヒスイとはできないが、俺の指示はなんとなく伝わったらしくヒスイは翼を大きく広げ、助走で島の縁まで行くと雲の広がる大空へ力いっぱい羽ばたいて舞い上がった。



 行き先は風まかせで分からないがとにかくレベル的に安全なところがいいな、欲を言えば未知の魔物とか居て戦力の強化なんかもできたらいいんだけど。

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