1日に書ける枚数
この辺で、もう1度、量について書いておこう。
量というのは、執筆枚数のコトだ。
いい小説の条件は、質。質を重視した為に、書ける量が減ってしまう。それは仕方がないことだと思う。
とはいえ、同じ質ならば、量が書けた方がいい。また、ある程度コンスタントに書き続けられないと、お話にならないという場合もある。特に、長編小説の場合は。
現在、僕の執筆枚数は1日に15枚程度。1日に5枚とか10枚しか進まない日もあれば、20枚も25枚も書けるという調子のいい日もある。それらを平均して、大体15枚くらい。それも、無理矢理に書いた枚数ではなく、自然に生まれてきた枚数で、それくらい。
無理に引き伸ばすということは、いくらでも可能だ。だが、それでは小説の質が下がってしまう。また、読者に対しても、失礼にあたるだろう。だから、僕は、なるべく無理に引き伸ばすようなことはしない。
もちろん、その方が読みやすくはなる。また、ある種の効果を狙って、わざと引き伸ばしを使うコトもある。1つの小説のテクニックとして、意図的に。けれども、それ以外の場合は、なるべく短くまとめ、濃密な内容にしようと心がけている。
あるいは、改行や段落を増やすことで、読者が読みやいようにと気をつけたりはする。けれども、それで増える行数など、わずかなものだ。わずか1割か2割だろう。そうではなく、何倍にも薄める。そういうコトはしないようにしているつもりだ。
ただし、読者の方は、それを望んでいない可能性もある。
「濃密な文章など要らないから、サラッと読んで、サクッと楽しめるモノを書いてくれよ!」
そんな風に望んでいる読者も多いかも知れない。だとすれば、このやり方も、ちょっと考え直す必要があるのかな~?と、時々、考えたりもする。




