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賽の河原の小石積み

 月曜日。

 図書館は、お休み。仕方がないので、近所を散歩に出かける。


 あまりにも小説家になれないものだから、近所の河原に石を積みに行ってくる。

 ここは墓場。小説家になりたくてもなれない小説家のなり損ない達の墓場なのだ。あるいは、既に諦めてしまい、書くことすらやめてしまった者達の。そうして、彼らは石となり、風化するのを待つのみ。

 僕は、河原の石を積みながら歌い始める。


 1つ積んでは、読者の為

 2つ積んでは、順位の為

 3つ積んでは、評価の為

 アクセス数に、評論家、感想に、レビュー…

 悩みは尽きぬ

 悩みは尽きぬ


 石は小説。どんなに積んでも完成しない。

 積んでも積んでも、塔にはならず。認められもしない。


 三途の川の賽の河原で石を積み続ける子供達の気持ちが理解できた。そうして、僕には小説を書くしか残されていないのだと再認識できた。

 それだけでも、成果はあったと思う。

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