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夢と現実の狭間の世界での労働

 突如、頭の中に空想の世界が広がってゆく。

 目が覚めている時間と、布団の中で眠りについて夢を見ている時間との狭間に生じる、あの世界のコトだ。小説を書いている人ならば誰もが1度は体験したことがあるだろう、あの感覚。それが、この瞬間に突然訪れた。


 夢と現実の狭間の世界で、僕は労働に従事していた。過酷な労働だ。それは、小説の執筆とは程遠い残酷な時間。何も考えられず、何も感じられず、無理矢理にでも体を動かし働き続けなければならない、無味乾燥時間。


 僕は、その世界で労働に没頭する。そうして、わずかに与えられた休憩時間に、ボンヤリと天井を眺めながら(もしかしたら、ヨダレも流しながら)考える。

 そうか、ここが地獄というものか。“針の山”も“血の池”も必要ない。人の心を破壊するには、単純労働があれば、それでいい。それだけで充分なのだと。

 そうして、2度と小説など書けはしなくなるのだろうな。小説を書く能力も、その為の気力も奪われて、ただただ無意味な時を過ごし、生きながらえる。あるいは、それは“生きている”とすら言えないかも知れない。作家としてどころか、人としても生きてはおらず、家畜のように生存しているだけなのかも。


 その後、僕の思考はグニャリと歪み、深い深い夢の世界へと落ちていった…

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