何でも斬れる刀
そろそろ眠くなってきた。
今夜も、ネムネム大魔神のお呼びがかかったようだ。夢の世界へと誘われる時がやって来た。これで、最後にしよう。
今夜、頭の中にあったのは“刀”
鍛えに鍛え抜かれ、何もかもを斬り捨ててしまうことのできる名刀。魔法の刀。
さて、これで何を斬ろう?
この刀で、自分自身を斬ることもできるし、読者に刃を向けることもできる。だが、それは大きなリスクを伴う。通常は、そんなことはしない。余程、高度なレベルでやりたいコトがない限りは。
もしも、それをやるとしても、最高の技術を持って、細心の注意を払いながら行わなければならない。さもなくば、自分や読者を斬り殺してしまいかねないから。
それよりも、世界に存在する様々なモノを斬った方がいい。
たとえば、悪。正義の剣を振りかざすのは大変に気持ちがいい。きっと、読者の多くもスカッとすることだろう。だが、それでは、ちとありきたりだとも言える。もっと別のモノにしようか?
世界そのものを斬るという手もある。ただし、これには相当な力量と覚悟が必要となる。今の僕にできるだろうか?昔はやっていた。能力的には、今でも充分可能なはず。ただ、覚悟が足りるだろうか?それだけのエネルギーは残されている?そこの所が問題だ。
とりあえず、今夜は寝よう。
ゆっくりと考えればいい。そうして、何を斬るか決まり、覚悟もできたなら、その時は実行に移そう。




