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作品の声を聞く

 今日は落ち着いているな。精神的に落ち着いている。空想能力が暴走したりはしない。逆を言えば、飛び抜けて奇抜なアイデアも出てこない。


 こういう日には、静かな小説を書くのがいい。田舎を舞台にマッタリと進行していく青春小説などいいだろう。次々と場面が切り替わり、テンポよくスピード感もあり、キャラクターは発狂し、ムチャクチャなストーリーが進んでいく。そんな小説を望んでいる読者には退屈に感じるかも知れない。それは、申し訳なく思う。


 けれども、小説というのは長丁場だ。常に忙しくポンポンと進んでいくとは限らない。長く書き続ける為には、こういう日も必要なのだ。問題は、そういう日にどうするか?

 ここで何も書かないというのは、最悪の選択肢。かといって、無理矢理に作品を生み出すのもよくない。あくまで、心はゆったりと構える。そうして、自然に物語がこぼれ落ちてくるのを待つ。テンポが早いだけが質ではない。ゆったりまったりとした文章の中にも、質の高い作品は存在する。この辺の見極めは重要。

 ただ単に長いだけの小説は駄作。そうではなく、そこに必要な長ささえあるならば、それが何千枚に及ぶような大長編でも傑作となり得る。テンポのよさも同じ。せわしなく進むだけがいい作品の条件ではない。その小説にとって必要ならば、ゆったりとしたテンポで書くべきなのだ。


 要は、その小説その小説ごとに表現方法を変えること。心の底で“作品の声”を聞いて、その小説がどのように描かれたがっているのかを判断する。それが大切。

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