夢の中の動物園-3 ~少年と檻の中の化け物~
夢の中の動物園、僕は1つの檻の前で立ち止まった。
檻には巨大な化け物が何体も飼われており、檻の前では1人の少年が嬉しそうにその化け物達を観察している。年齢は5~6歳くらいだろうか?檻のスキマから手を入れて、キャッキャキャッキャと喜んでいる。
化け物の1体は巨大なウサギのような姿をしており、別の1体はゾウくらいの大きさと姿で、奇妙な触手を何本も持っている。そんなのが何体もいるのだ。
見ると、少年の手が血だらけである。ゾウの化け物が触手をピュンピュンとうならせて、少年を攻撃しているのである。僕は、急いで少年を檻の前から引き剥がした。
動物園の医務室に少年を連れていくと、そこには少年の父親が待っていた。
医務室の先生も少年の父親もニコニコしている。
「大丈夫。このくらいなら、何の問題もない。へっちゃらだよ」
そう、医務室の先生が太鼓判を押す。
「ワンパクで元気に育ったな」
などと、少年の父親も満足げ。
少年の傷は、どれもかすり傷であり、化け物が適確な攻撃でわずかにかするくらいのダメージに抑えていたことがわかる。化け物は、わざと手加減していたのか…
それにしても、絶妙な技術である。あのような見た目の化け物に、そこまでの知能と技があるとは、驚愕した。
…と、夢はここまで。




