夢の中の動物園-2 ~島に渡る~
僕とスガ君は、洞窟の中で会話していた。
スガ君は、銀行員である。スガ君は、実に現実的な奴なので、こういったお堅い仕事に就いたのだ。
洞窟の中には、他のメンバーが何人かいる。スガ君の仕事仲間の銀行員達だ。洞窟には1台の液晶テレビが設置してあって、野球の試合を放送している。僕もスガ君も応援しているチームの試合だ。試合はシーソーゲームとなっており、片方のチームが点を入れると、相手のチームも点を入れ返し、なかなか勝負がつかない。延長戦になっているのだろうか?試合は何時間も延々と続いており、いつまで経っても決着がつかない。その辺が夢の記憶なので、曖昧である。
突然、スガ君がマシンガンのように喋り始めた。自分の得意分野に話題が移ったのだ。でも、何の話題だったのかは覚えていない。僕は、夢の中でも人の話をマジメに聞いていなかったのかも知れない。そもそも、夢なので、最初から中身なんてなかった可能性もある。
それから、僕は別れを告げて、船に乗り1人で島に渡った。
島には、水族館のような動物園のような施設があって、僕はそのまま入園しようとする。すると、係員の人に止められた。
「オイオイ、チケットはどうしたんだね」
係員のおじさんにそう言われて、僕は懐からチケットを取り出す。使用済みのチケットだ。
「あ、これは失礼いたしました!どうぞお通りください!」
係員のおじさんは急に丁寧な態度に切り替わる。
どうやら、ここでは再入場が可能らしい。使用済みのチケットは、さっき購入した物だったので有効だったのだ。その日に見た夢の中で購入したチケットだったから、もう1度入場できたのだろう。
こうして、僕は動物園の中を見て回ることに成功した。




