頭の中を、物語の世界で一杯にする
物語の世界に没頭している時はいい。それ以外の何もかも全てを忘れられる。
逆を言えば、そうでなければならないのだ。それ以外の雑念が頭の中に入ってくるようではいけない。刀を打つ為の鉄に、不純物が入ってはならないようなもの。
とはいえ、外部からの影響が、物語の質を高めてくれるのも、また確か。
頭の中を物語の世界で一杯にしながら、外部からの雑音に対応する。それができるようになれば、作品などいくらでも生み出すことができるようになる。もう、無限に近いくらいに。
そこから先は“質”の問題になっていくる。
“いかに、質の高い作品を生み出せるようになるか?”
これは非常に難しい。1日や2日で、できるようになったりはしないだろう。半年やそこらでも、無理だろう。長い長い時間が必要となる。何年も…もしかしたら、何十年も。
それも、ただ単に時間を過ごせばいいというものではない。作品を書き続けなければならない。もちろん、小説を。他の文章では駄目だ。小説でなければならない。日記やエッセイや雑文や、そういったものが小説に力を与えてくれたりもする。何も書かないくらいならば、そういった文章でも構わないので、書き続けた方がいい。だけど、できれば、小説を書いた方がいい。なぜなら、進歩のスピードが違い過ぎるから。小説を上達させたいならば、小説を書くべきなのだ。書き続けるべきなのだ。
ここで注意しなければならないコトが1つある。それは、“ただ単に量をこなせばいい”というものではないということ。長い時間を使って書いたから、たくさんの枚数や文字数を書いたから、それだけでは駄目だ。もちろん、それも必要になってくる。時間も量も必要。でも、それ以上に“質”を意識し続けること。それがなければ、成長はしない。同じレベルのモノをひたすらに量産し続けるだけになる。