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原爆!原爆!原爆!

 図書館に通っているのには、もう1つ理由がある。

 いろいろとおもしろいコトに出会うのだ。特に、子供!これには驚かされる。僕が、どんなに空想の翼を広げてみても、決して思いつかないような行動を取り、どんなに頭をひねっても出てこないようなセリフがポンポンと口から飛び出てくる。


 さっきも、楽しいコトがあった。

 小学1年生くらいの男の子だろうか?僕が本を読んでいると、目の前をその男の子が横切っていく。

「原爆!原爆!原爆!原爆!」と声にしながら。

 きっと、昨日が終戦記念日だったから、テレビの特集か何かで知ったのだろう。あるいは、学校の授業で教えているのかも知れない。

 いずれにしても、勇気のある子だ。昨今では、インターネット上で「原爆!原爆!」なんて叫ぶだけでも、すぐに怒られちゃうのに。どこかから即座に「なんて不謹慎な!」なんて声が飛んできてしまう。

 勇気があるというか、無知というか、実に子供はおもしろい!


 子供といえば、こんなコトもあった。

 近所の公園で女の子2人が楽しそうに遊んでいる。小学校低学年くらいの女の子2人組。散々遊んで、遊び疲れて、「じゃあ、お家に帰ろうか」という段階になって、別れ際にこんなセリフが飛び出す。

「きょ~うは~!一緒に遊んでくれて~!ありがとう~ね~!!」

 近所の家、全部に聞こえるんじゃないかってくらいの大声で、このような言葉を叫ぶのだ。

 このセリフは書けないな、と心の底から痛感する。「また、一緒に遊ぼうね」なら思いつく。「今日は楽しかったね」も書くことはできる。でも、“ありがとう”だよ?一緒に遊んで“くれて”ありがとう?

 この発想はない。100年考えても浮かんでこない。考えても思い浮かばない。だから、経験で補うしかない。ここが、僕の限界だなと悟る。史上最高、究極の小説家を目指している僕だけど、ここが現時点での限界地点。

 こんなセリフが、心の底からパッと浮かんでくるようになれば、会話に関しては一流と言えるだろうが、それは非常に難しい。はてさて、そんな日は来るのだろうか?

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