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Dive in the world   作者: 星長晶人
第一章 仲間集め編
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悪魔と歩く兵器

 ……俺も武器が欲しい。まあ、無理な話だが。


「リューシン、オークキングの紋章はゲット出来たのか?」


 戦ってないが。


「ああ。オークとオークキング、ばっちり両方ゲットしたぜ」


 じゃあ俺もゲットしたよな。


「……なあ。一つ提案なんだが」


「どうかした?」


 ああ。


「次んとこのボス行かね?」


「はあ? 難易度が次に楽っつっても、始まりの草原とはレベルが違うんだぞ、勝てるかどうか……」


 リューシンに否定される。


「大丈夫だ。もし全滅しても、シュリナの上限レベルが上がるんだからいいし、オークキングの力も試してみたいしさ」


 いいだろ?


「そういうことなら、私はいいわよ」


「……私も別にいい」


「……ったく。しょうがねえな。それでいいよ」


 二人が承諾してくれて、渋々リューシンもオッケーしてくれる。


「よしっ。んじゃ、次んとこ行くか!」


 今回は俺が仕切って、次んとこに向かう。


「……ところで、次んとこってどこだ?」


 ガクッ。


 三人が肩を落とした。


 まあ、そんな感じで幸先が不安になるスタートを切った。


 ▼△▼△▼△


「ここなのか?」


 俺達は始まりの森に来ている。


「ああ。ボスは確か、フォースウルフだ。ここのモンスター、ファングウルフの親玉みたいな感じだな」


 ああ、あいつの。ウルフの元になってるヤツだよな。


「フォースウルフはこの辺だと難易度低い順で初めて戦う、魔法を使うモンスターよね」


 マジか。ってか、シュリナはβテスターなのか?


「……ん。素早さアップとストーム系魔法のハズ」


 よく知ってんな。ティアナまで。


「二人はβテスターなのか?」


「違うわよ。ネットの掲示板読んだだけ」


 掲示板?


「βテスターとかが攻略の情報とかを書き込むサイトだ。DIWのプレイヤーの三分の二がアクセスしてる」


 凄いな、そりゃ。


「今度見てみようかな」


 右も左もわかんねえし。


「それがいい」


 リューシンがうんうん、と頷く。


「ちょっと待ったぁ!」


 いきなり、巨大な人影が立ちはだかった。……何? ボスに挑もうとすると人に会うんかね、俺達。


「何か用か?」


 美少女じゃないので、リューシンが対応しない。仕方なく俺が聞いてみる。


「ああ。俺はジンオウ。難職でな。パーティーはいないが地道にレベルを上げた、のはいいが、ボス戦ともなると一人では厳しいため、パーティーを待っていた次第だ」


 ……ふむ。言葉遣いもアレだが、姿が物凄い個性的だ。


 ジンオウというゴツい青年(?)の姿は奇妙だった。身長が170ちょっとある俺より高く、180ぐらいあるんじゃないだろうか。筋肉隆々で体重は結構ありそうだ。レベルを上げてたらしいから装備がいいのか、重そうな甲冑で身を包んでいる。

 

 ……が、両手がサイボーグだった。右手は大砲のようなものが肘から付いていて、左手は肘から先が機械で出来ていて、アレで殴られたら痛そうだ。そして、スキーゴーグルのようなものを付けていて、レンズは薄紫だった。


 髪と目は黒で、ボウズにしている。


「……サイボーグか、あんたは」


 とりあえずツッコんでおいた。


「まあ、そう言われても反論出来ないが。とにかく、ステータスを見てパーティーに入れるか決めてくれ」


 ジンオウは苦笑して、器用に左手を振る。



 職業:機械兵

 種族:ドワーフ

 レベル:13

 HP 700

 MP 0

 STR 630

 DEF 630

 AGI 0

 DEX 0

 INT 0

 MDF 630

 VIT 0

 LUK 630

 振り分けポイント残数:120


 装備 防具

 頭:命中ゴーグル

 腕:機械の甲冑

 胸:機械の甲冑

 腰:機械の甲冑

 脚:機械のシューズ


 武器

 左手1:マシン・アーム

 左手2:手砲

 左手3:マシンガン

 左手4:マシン・バズーカ

 右手1:マシン・アーム

 右手2:手砲

 右手3:マシンガン

 右手4:マシン・バズーカ

 

 スキル

 『絶対防御』

 『マシン・アーム』:【ロケットパンチ】

           【メタルナックル】

 『手砲』

 『マシンガン』

 『マシン・バズーカ』

 『重機の達人』

 『ボディプレス』


 機械兵:身体がサイボーグになり、ありとあらゆる武器が使える。ただし、攻撃が避けられない、動けない。命中率は装備とLUKでカバーする。攻撃と防御に関しては全職業トップ。レベルが上がるごとに武器が増え、ロボ化していく。


 ……強っ! 難職だと思うけど強っ!


「ジンオウって強いな。パーティーの盾にもなるし、遠距離からの攻撃も出来るし。俺だったら即答でオッケーするけど?」


 言って、三人の方を向く。


「いいな。正直、遠距離要員が欲しかった」


「強いし、いいと思うわよ」


「……ん。問題ない」


 三人共いいらしい。


「んじゃ、オッケーだよろしくな」


「ありがたい!」


 深々と頭を下げて言う。


「おう。俺はジーク。ソウルイーターだ」


「俺はリューシン。紋章人で、βテスターだ。わからないことがあったら聞いてくれ」


「シュリナよ。フェニックスっていう職業よ。よろしく」


「……ティアナ。黒神」


 四人で手を差し出す。


「うむ。よろしく頼む」


 通常より巨大な機械の左手で四人の手を握った。


 こうして、始まりの森ボス戦の前に個性的なメンバーが加わった。

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