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Dive in the world   作者: 星長晶人
第一章 仲間集め編
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悪魔とボスバトル

「私達が難職だってことは証明したわよ」


「そうですね。よろしくお願いします」


「よろしくな」


「……よろしく」


「よろしく」


 四人が様々に言って、リューシンの案内でボス戦の場所に向かった。


「ところであなた達の名前は?」


 シュリナが聞いてきた。そういや言ってなかったな。


「俺はリューシンだ。職業は紋章人」


 リューシンが元の口調に戻して言う。


「俺はジーク。職業はソウルイーターだ」


 俺も続いて言う。


「どういう職業なの?」


「紋章人は敵モンスターを倒すと紋章が入手出来て、その紋章を使ってバトルするんだ。まあ、実際に見た方が早いけど」


「ソウルイーターも紋章人と同じようなもんだ。敵モンスターを倒すと魂を入手出来て、その魂を使ってバトルするんだな。使い方は紋章人と違うが」


「ふーん。難職なのね?」


「ああ」


 ティアナと同じくらいにはな。


「着いたぞ。ここでブタゴリラって叫ぶと出てくる」


 どんなシステムだ。


「……ブタゴリラーー!」


 俺は大きく息を吸って叫ぶ。


「……おいおい。早速呼ぶのか?」


「ああ。さっさと終わらせて、飯食わないといけないしな」


 もう昼飯の時間だ。


「それが理由?」


「もちろんだ」


 俺はシュリナに頷く。


『ブタゴリラではない! オークキング様だ!』


 デカイブタゴリラが立っていた。三叉の槍を持っている。


 ーーーーエリアボス出現。交戦人数四名。イベントクエスト発生。『一騎討ち』が発生。


 目の前に現れたウインドウを見る。ふーむ。面倒だ。


『出でよ、我が同志達よ!』


 何十体のオークが出現する。二メートル程のブタゴリラ。武器は槍らしい。


『俺様の相手は貴様だぁ!』


 オークキングが俺に向かって三叉の槍を振るってくる。


「おおっと」


 この程度の速さなら避けられる。


「一騎討ちしろってんだ。オークキングは俺に任せとけ」


「……頑張れよ、ジーク」


「死んだら代わってあげるわ」


「……頑張って」


 三人から言われてオークキングと睨み合う。


「いくぜ。ビーストソウル“ウルフ”」


 俺の姿が変わる。


 手の爪が鋭く、長くなり、肘まで灰色の毛が生える。脚も爪が鋭く、長くなり、膝まで灰色の毛が生える。灰色の尻尾も生えて、髪が銀髪になる。牙が伸びて、目付きが鋭くなる。顔の頬まで毛が生えた。


 変わってから、駆ける。普段の二倍以上のスピードで。


「はっ!」


 俺は素早くオークキングの懐に潜り込み、腹に拳を叩き込む。


『ぐふっ!』


 ウルフの筋力も加わってるので、かなりダメージがある。


「お、らぁ!」


 オークキングがくの字に曲がった後、思いっきり蹴り上げた。


『ぬうっ!』


 重い身体が僅かに浮き、少し吹っ飛ばした。


「ウルフじゃイマイチだな。ビーストソウル“レオン”」


 今度はあまり変わらない。毛が金色になり、髪の毛が増え、逆立ったぐらいだ。


「レオンナックル!」


 右手にオーラを溜め、獅子の形になってから殴る。


『ぐおおおおおぉおおぉぉ!!』


 オークキングが呻いて、遂に倒れる。HPはあと半分ぐらいか。


「百獣拳!」


 両手に獅子のオーラを纏い、連続で殴る。


『くっ! おおおおおおおぉぉおおぉ!!』


 が、攻撃をくらいながら立ち上がった。


「おぉ」


 やるな、オークキング。


『旋風刃!』


 オークキングが三叉の槍を振り回して風の刃を生み出す。


「へぇ。ビーストソウル“ウルフ”」


 また、ウルフに戻す。パワーで言えばレオン。スピードで言えばウルフだ。


「ウルフスピリッツ!」


 灰色のオーラを出す。


「天狼牙!」


 四肢を地面について、四本足で、風を切り裂きながら駆ける。


 オークキングの元に辿り着き、巨大な狼のオーラで咬みきった。


『ぐ、まさか、これほどとは……』


 オークキングはHPが真っ白になり、ポリゴン体になって消えた。


「……ふぅ」


 意外とボスって強いな。苦労した。


「お疲れ、ジーク」


 リューシン達も終わったらしい。


「おう。何かもう、ログアウトしたい」


 疲れた。


「飯食うんだろ。じゃあ、二時にはログインしろよ」


「了解。三人共、飯ん時ぐらいゲーム止めろよ」


 一応言って、ログアウトする。


 ▼△▼△▼△


「いやー、ボスは疲れたな」


 一旦昼飯を食って、またログインして三人に会った。


「……で、飯は食ったんだろうな?」


 三人を睨んで言う。


「「「……」」」


 三人揃って目を逸らしやがった。


「飯ぐらいちゃんと食え、この廃人共」


 よし。このパーティーの時は俺がログアウトするまで見張ろう。


「ついな。ボス戦でいいアイテム出たから調子に乗って狩りまくっちゃって」


 この野郎。


「はぁ。まあ、終わったことは仕方ないが、飯と睡眠、風呂は厳守な。サボったら俺が盾として使うからな。覚悟しとけ」


 指を突きつけて言う。これくらいしないと廃人はログアウトしないからな。


「わかったよ、ジーク。ちゃんとログアウトするから」


 リューシンが苦笑して言う。


「そっちの二人もだぞ」


「わかったわよ」


「……わかった」


 二人も頷く。よし。


「で、ボスのいいアイテムってのは?」


 さっさと本題に入る。


「俺のでな。新しいガントレットが作れる」


 ほう?


「良かったな。二人の装備は誰が作ってるんだ?」


「レベルに合わせて変わるのよ。作らなくていいわ」


「……うん」


 そりゃ楽だな。俺は防具は作ってもらわないといけないし。

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