悪魔と仲間
職業:ソウルイーター
種族:ヒューマン
レベル:2
HP 21
MP 21
STR 50
DEF 0
AGI 50
DEX 50
INT 0
MDF 0
VIT 0
LUK 0
振り分けポイント残数:5
所持魂数:1
装備 防具
頭:なし
腕:なし
胸:シルクのパーカー
腰:黒いズボン
脚:スニーカー
武器
なし
スキル
『モンスターソウル』
『ゴブリンソウル』
『殴術』:【パンチ】 【正拳突き】
【連打】
『問答無用』
『不意討ち』
……平均10上がった。うん。
「まだ0だし。でも、平均10だからいいよな」
リューシンが笑いながら言う。
「でも、この調子ならゴブリン一撃だろ。休憩なしに5までレベル上げようぜ」
「オッケ。ガンガン上げて難職だけどトップ取ろうぜ」
「ああ」
俺達はすっかりDIWにはまって、すぐに5に上がった。
▼△▼△▼△▼△
「いえー! ステータス発表!」
ゴブリンだけを狩って5に上がり、木の根元に座って休憩しながら、リューシンが言った。
「ふっ。俺に勝てるわけがないだろ」
俺は余裕そうに言う。が、本当はちょっと負ける気がする。
「まずは俺から!」
ドン!
レベル:5
HP 50
MP 50
STR 61(+20)
DEF 81(+40)
AGI 41
DEX 41
INT 41
MDF 41
VIT 41
LUK 41
振り分けポイント残数:0
他は割愛。
「どうだ?」
リューシンが得意げに言う。
「バランスが取れていていいな。これはいい勝負だ」
俺は自分のステータスウインドウを開く。
レベル:5
HP 81
MP 81
STR 110
DEF 0
AGI 110
DEX 110
INT 0
MDF 0
VIT 10(+10)
LUK 10(+10)
振り分けポイント残数:0
「何つう偏りのあるステータス。0が虚しいぜ」
結局増えませんでした。
「でさ、何でVITとLUKに振ったんだ?」
「VITはDEXと似たようなもんらしいからな。LUKは運が0ってのが嫌なだけだ」
クリティカルが全く出ない。いいドロップアイテムもない。
……酷いもんだ。
「まあ、そうだよな。βテスターとして言えば、偏りはあるものの、かなり高いから大丈夫だ。三日後にここのボスに挑戦する。それまでに鍛えとけよ」
リューシンはニヤリと笑って言う。
なるほど。実力がついたから別行動か 。
「でもな、三日後にボスって早くないか?」
もっとレベル上げてからの方がいい気がするな。
「大丈夫だ。βテストん時は結構楽だったし。俺とお前だぜ? 無理なわけないだろ?」
ったく。
「しゃーねえな。付き合ってやるよ、リューシン」
俺達はハイタッチして別れた。
▼△▼△▼△▼△
俺はまず、ゴブリンのいるフィールド、始まりの草原のモンスター全部の魂を集めることにした。
始まりの草原で出るモンスターは四種。
ゴブリン、キバドッグ、バットバット、クローンアントだ。バットバットは夜にしか出てこないので、他二体をターゲットにする。
「おっ? 早速発見」
デカイ牙を持つ一メートルちょっとの大きさの黒い犬。よだれ出てて怖い。
「んじゃ、一撃で殺るか」
そーっと後ろに回り、キバドッグに殴りかかる。
「おらぁ!」
叩きつけるようにして殴る。
「……ふぅ」
一撃でHPが真っ白になり、キバドッグはポリゴン体になって消えた。
「いい調子だな」
この調子で狩るか。
俺は勢いに乗って次々とモンスターを狩っていった。
▼△▼△▼△▼△
「さてと、やるか」
昼になって、一旦ログアウトして昼飯を食べてから、今度は別のフィールドに来た。
「始まりの洞窟か」
薄暗くて、なかなかに怖い。
「……」
しばらく歩くと、蛇みたいなモンスターがいた。
「【正拳突き】」
近付いてぶん殴る。これで一発だった。
「……ここも一発か。ならいい狩り場になりそうだ」
呟いて、狩りに集中した。
ーー三日後ーー
「ふあぁ」
大きな欠伸をした。
ここ最近、睡眠時間削ってたからな。眠い。
「よっ、頑張ったみたいだな、ジーク」
「ああ」
見ればわかる。装備が良くなってるからだ。
「じゃあ、準備はいいか?」
「もちろんだ」
頷いて、始まりの草原に向かった。
▼△▼△▼△
「ちょっと待って」
「ん?」
始まりの草原でリューシンについていくと、二人の女子が立ちはだかった。
「え~っと、誰ですか?」
リューシンが聞く。リューシンは美少女好きだからな。にこやかに愛想よくなっている。
「シュリナよ」
シュリナという少女は、赤い長髪に赤い瞳をした美少女。眉がつり上がっていて、気が強そうなイメージを受ける。装備も赤で、豪勢な装備だ。赤い鎧に赤い長い丈のスカート。かなり強そうに見える。腰に赤い鞘をしたレイピアがあり、それが武器だろう。
「……ティアナ」
ティアナという少女は、黒い長髪に黒い瞳をした美少女。無口無表情らしく、表情がない。装備も黒で、豪勢な装備だ。黒マントに黒いドレスのような装備。かなり強そうに見える。背に二メートルありそうな黒い鎌があり、それが武器だろう。
「で、そのシュリナさんとティアナさんが何の用ですか?」
にこやかに愛想を振り撒いてるよ。だから嫌われるんじゃないのか?
「初日、ここで戦ってたでしょ?」
「そうですが?」
「その時、難職って言葉が聞こえたから、私達もパーティーに入れてもらおうと思ったのよ。けど、別行動して、今日集まるって聞いたから待ってたのよね」
なるほど。不遇職仲間ってわけか。
「……今は少し厳しいですね。これからボスに挑むつもりですので」
わざとらしく眉を寄せて言う。
「……ここのボス程度なら、私達も大丈夫よ」
マジか?
「難職でもいい方なのよ。私達のステータスを見れば納得すると思うわ」
そう言って、まずシュリナがウインドウを開く。
職業:フェニックス
種族:ヒューマン
レベル:10
HP 330
MP 330
STR 300(+40)
DEF 300(+40)
AGI 280(+20)
DEX 260
INT 260
MDF 260
VIT 260
LUK 260
振り分けポイント残数:0
転生回数:1
装備 防具
頭:火鳥のティアラ
腕:火鳥のブレスレット
胸1:火鳥の炎鎧
胸2:火鳥のシャツ
腰:火鳥の長丈スカート
脚:火鳥のブーツ
武器
右手:火鳥のレイピア
スキル
『転生』
『不死鳥の力』
『火魔法』:【ファイアボール】
【ファイアウォール】
【ファイアストーム】
『炎魔法』:【フレイムボール】
【フレイムウォール】
【フレイムストーム】
【フレイムレーザー】
『火炎魔法』:【イクスファイア】
【イクスフレイム】
【エクスプロージョン】
【ファイアキャノン】
【フレイムキャノン】
『フェニックスフォルム』
『不死鳥剣技』:【閃炎】 【火炎剣】
【火炎閃光】 【不死鳥乱舞】
『不死鳥の加護』
フェニックス:伝説の不死鳥、フェニックスの力を使える者。成長値も高く、スキルも充実している。しかし、初期上限レベルが5で、一回死ぬごとに上限レベルが5上がる。一回死ぬごとにHPからLUKまで全て50プラス。
……ハイスペック! 全然難職じゃねえ!
「……ふむ。現在のステータスから逆算すると初期は30ですね? 特に問題はないと思いますが?」
リューシンもさすがに指摘した。
「……じゃあ、初期全部30で、ゴブリンに殺されるのにどれくらいかかると思う?」
あっ。
「……そういうことですか。今上限ですので、また転生しないといけませんね」
そりゃ、苦労するわ。
「そうよ。……どう? 私は難職でボスに挑めるでしょ?」
だな。シュリナはオッケーだ。
「……次は私」
今度はティアナがウインドウを開く。
職業:黒神
種族:ダークエルフ
レベル:12
HP 130
MP 130
STR 500(+140)
DEF 0
AGI 360
DEX 360
INT 360
MDF 0
VIT 360
LUK -2000(+80)
振り分けポイント残数:0
装備 防具
頭:黒神の髪飾り
腕:黒神の腕輪
胸1:黒神のマント
胸2:黒神のドレス
腰:黒神のドレス
脚:黒神のブーツ
武器
両手:黒神の鎌
スキル
『黒神の力』
『黒神の呪い』
『闇魔法』:【ダークレーザー】
【ダークボール】
【ダークウォール】
【ダークキャノン】
【ダークストーム】
『影魔法』:【シャドウボール】
【シャドウウォール】
【シャドウストーム】
【シャドウレーザー】
【シャドウキャノン】
『地獄魔法』:【ヘルノヴァ】
『黒神鎌技』:【暗黒鎌】 【影鎌】
【闇鎌】 【暗黒烈斬】
『黒神の加護』
……ハイスペック! なのか? マイナスって何だよ。
「……これは。マイナスだと相手の攻撃がクリティカルになる確率が上がり、ドロップアイテムが悪い。……難職ですね」
「だけど、このステータスなら攻撃くらわずにいけるだろ。俺も酷いし」
やっと俺も話に入れた。