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15.産院選び:評判

評判のいい産院へ行きたい。


でも、ネットで評判を調べても、

ローカル情報かつ、良い話しか載っていない。


ので、どこが良いか分からない。


そこで頼りにするのは、直接的な口コミである。


井戸端会議というのは

ローカル情報を取得するために、

昔から行われていて、

真偽定かでない噂話が飛び交うという

あまりいいイメージの無いものだが、


実際、井戸なんて今は使ってないけど


情報が欲しいときに、

友人ネットワークは重要だと思った。


幸い地元なので、

小中高の友人で地元に残った人がいる。

近所のママさんの井戸端会議に突撃しなくても済みそうだ。


この頃、一軒家ではなくアパート暮らしのため、

ご近所付き合いも希薄。


アパートの玄関で、子連れで話し込んでいるグループはあったが、

あいさつをする程度で、話をしたことは無かった。



地元の友人の出産経験者に聞き、

うち一つの産院は既に診察のみで分娩は無しになっていたが、

他二つの産院は、良かったよ、とのこと。


彼女たちも出産一人目で、他と比較しようも無いため、

なんとも言えないのは確かだが、

まあ、とりあえず良かったようなので、

近い方の産院へ通うことにした。


そしてその時は、悲しいことに流産してしまった。

産院を教えてくれた友人に報告するのも悲しく、

向こうも、声のかけようが無かっただろう。


元気出してね、と電話してきてくれたが、

それを受ける私は、

「そうだね」「そうだね」「ありがとう」としか

言いようが無いという。



そして再びの妊娠の前に、

貧血と高熱で会社を早退することがあり、

婦人科系の病気を疑い、

自宅近くの、友人からの情報が無い産院へ試しに行ってみた。


予約は無しでOK。

待合室には私一人。


看護婦さんは親切だし、

先生も悪くなさそうなのに、


この人気の無さには驚いた。


いったい、何が問題なんだろう??


ただ、人がいない。


帰るときも、待合室には誰もいなかった。


謎である。

よく分からないが、怖いので、この産院で産むのはよそうと思った。

同じ理由で止める人が多いので、

人気がある産院には人気が集中し、

人気がない産院は人気が無いままということもあるのかもしれない。



そして再びの妊娠。


以前と同じ産院へ通うのはなんとなくトラウマを刺激しそうだったので、

友人が産んだことのある、

もう一方の産院へ行ってみた。


検査薬で妊娠が判明した、その週のうちである。


「もう、予約がいっぱいなので、受け付けられません」


え!?


出産難民の恐れを感じた。


すぐ翌日に、以前通った産院へ行き、

予定日を数日ごまかして記入し、

結果的にはその産院ではごまかさずとも予約いっぱいで無かったためOKだったが、

危ないところだった。


この予約というのを詳しく書くと、

「出産予定日が何月何日以前の予約は締切りました」という書かれ方をしている。

そのため、予定日を数日ごまかしたのである。


私の友人も、そういえば産院へ行ったのが遅かったので、

何軒か回るはめになった、と言っていた。

その結果、最後に行って受け付けてくれた産院が、

今はもう分娩は扱っていない産院である。


出産難民、怖い怖い。

少し遠くへ行ったり、人気の無いところへ行けば、

本当に産む場所が無い、ということは、

私の住んでいる場所ではなさそうなのだけど、

人生に数度しかない、自分の命を危険にさらすことについて、

不安を感じながらその日を迎えるのもどうかと思う。


私の通った産院も、人気があったが、

先生はクール・ドライで、

とても良かった! とはいい難かった。


選択肢の問題だ。

都会と田舎の格差が出るだろうな。



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