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10.生まれなかった子供

それというのも、その一年前に、

生まれずに天国へ帰っていってしまった子供がいました。


初めての妊娠で、喜びを隠せず、

安定期に入る前に、友達や家族へも喜びの報告をし、


名前は何にしようか。

男の子か女の子かどちらだろう。


楽しみにしていたのに。


でも私の母も、夫の母(お義母さん)も、

3人子供を産んで、1人流産しているので、

そういうこともある、と覚悟はしていました。


流産は約15%の確率で、主な原因は胎児の遺伝子とのこと。


この頃は会社では笑顔で過ごし、

家に帰って泣いてという日々でしたが、

痛むお腹を抱えながらも、働いていて気がまぎれて良かったと思いました。


でもきっと専業主婦だったら、

こんな大変なときに会社に行かなくて済んで、

本当に良かった、と思っていたに違いありません。


どちらにしても、

いまの状況で良かった、と思っていたと思うのは、

都合の良いポジティブ思考ですが、


現状を見詰めて、更に良くしようという向上心も

必要かと思います。


現状に不満のある人は、デモをしたり抗議活動をしたりして、

社会を変えていこうとすることができると思うので。


なんにせよ、私は、住めば都的な感覚で、

今の自分で、働いてて良かった、と思いました。



悲しいときはネットの体験談などを読んで癒しを求めました。


僕は、命の大切さをママに伝えるために、

短い期間しかいられない運命を背負って地上に降りて行ったんだよ。

本当はママともっと一緒にいたかった。

短い期間だったけれど、ママの愛情がたくさん伝わってきたよ。

幸せだったよ、ありがとう。

またママに会いに行くね。



こんなような内容の文章を読んでは、涙を流していました。



私はスピリチュアルに対して半信半疑なのですが、


いま目の前にいる息子は、

あのとき、一度私のお腹に宿って、天国へ行ってしまった子供が、

また降りて来たのだろうか、と、ふと思ったりします。




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