表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
陽だまりの庭で、聖女は黒猫と生きる  作者: Koro


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/16

第7話 ノワール視点:分岐しなかった旅路



旅の終わりが、近づいている。


特別な出来事は、何も起きなかった。

ただ予定通りの時間が流れ、

様々な場所を巡り、それぞれが思い思いに楽しんだ。


――ひとりを除いて。


あの女だけは、時々立ち止まっていた。

何かを探すように、

何かを確かめるように。

そして、リリアを見つめ続けていた。


そんな視線にも、

リリアは気づかない。


リリアは、最初から何も探していない。

ただ、楽しんでいただけだ。


夕方。

人の気配から少し離れた場所で、

リリアは腰を下ろした。


俺の隣に。


風が吹いて、髪が揺れる。

陽が傾き、世界が静かに色を変えていく。


それだけで、

リリアは満足そうだった。


「ね、ノワール」


ぽつりと、声が落ちる。


「楽しかったね」


それだけ。


誰と、なんて言葉は続かない。

何が一番、なんて比べもしない。


俺は鳴かない。

返事もしない。


必要ないからだ。


リリアは、俺を見て微笑った。


聖女としてでもなく、

誰かに選ばれる存在としてでもない。


ただ、

“一緒にいたい相手”を見る目で。


世界がどう動こうと、

誰が何を期待しようと。


リリアは、今日も俺の隣にいる。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ