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【プロットタイプ】大事にしてね

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。

これは読者様の問題ではなく、私の問題。


詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。


注意事項2

具合悪い時も、寂しくはなかったと思います。

人形は瑠衣にとっての遊び相手だったので。

女の子は宝物を大切に扱う。毎日抱き締めたり、膝の上に乗せたり、兎に角可愛がる。けれども男の子は、振り回したり、握り締めたり、乱暴に扱う。

だから私の子供が男の子で、私の物に興味を持ったのならば、きちんと言い聞かせなくてはならないと思った。絶対に、この子達の負荷になる様な真似はさせないと決めた。


私には子供が二人居る。一人は男児で、もう一人は女児だった。同じ日に生まれた、何もかも正反対な双子。対となる子供達。其れは好みもそうだった。

女児の方は酷く人形を怖がり、其れが置いてある部屋に近付く事さえしなかった。反面、男児の方は強い興味を示し、暇さえあればその部屋に入りたがった。

ある時、男児が熱を出し、学校を休む事があった。昼に粥を持った行こうと、ドアを開けたがもぬけの殻。私は嫌な予感がして、人形部屋に駆け込んだ。

「瑠衣!! 駄目でしょう? ちゃんと寝てないと!!」

案の上、男児は人形部屋にいた。今は落ち着いているのか、マネキンの手を取り、強く握り締める。子供だから力加減が分からないのだ。そうしてそのまま、ズルズルと引き摺ろうとした。

「幸江一号と遊びたい」

熱に浮かされた様な、舌足らずな物言い。私の中で様々な心配が胸の中で蠢く。

この子の熱は大丈夫なのか。突然倒れることは無いか。熱で癇癪を起こして、マネキンに手荒く当たらないか。まだ子供なのに、巨大なものを与えて大丈夫なのか。

「……分かった。でも今みたいに無理矢理引っ張って幸江一号を持ってく様な真似は駄目。幸江一号が痛がってる」

「痛がってない。人形は逆らわない」

「そういう事言うと、この部屋に入れてあげないよ」

すると大きく目を見開いて、不貞腐れた様にそっぽを向いた。

「瑠衣。人形というのは、人の形をしている分、人に近いの。優しくしたら気立てが良くなるし、乱暴にしたら、殺人鬼のような性格になってしまう。

瑠衣だって無理矢理腕を掴まれて、引き摺られたら嫌でしょう? 痛いでしょう? お母さんが瑠衣にしているように、優しくしてあげて」

すると納得した様に此方を向いた。それでもマネキンの手を離す事なく、じっと此方を向いている。

「一緒にいる」

「……分かった。幸江一号は部屋まで運んであげるから、突然居なくなったりしないでね」

其れからマネキンを小脇に抱えて、瑠衣の部屋まで持っていった。マネキンが傍にいる間だけは、ベッドから出る事も、口答えもしなかった。


「瑠衣、覚えてる? 君が病気した時は、必ず人形が傍にいたんだよ」

瑠衣は軽く此方を見ただけで、すぐにそっぽ向いた。視線の先には幸江一号がいた。

「使うなら大切にしてね」

瑠衣の幼少期は非常に病弱だったので、学校も他の子より休みがちでした。

だから人の顔より人形の顔のが覚えてるし、遊び相手は人形でした。


女の子って宝物を大切に扱うそうな。

抱き締めたり、手入れしたり、膝上に置いたり。

反面、男の子は怪獣ごっこで振り回したり、投げ付けたりして壊すそうな。


まぁ力加減が分からないのと、体格の差でそういう扱いになると思うのですが。


瑠衣もそんな感じ。

一緒に遊ぶには体格が違い過ぎる。

だから引き摺ることになる。

力加減が分からないから、離したくなくて、とりあえず壊す勢いで握り締める。


扱いは乱暴です。

そして其れに対して『人形は逆らわない』って言うところが、性根昔から変わってない。


でもその甲斐あって、人形の扱いはとても丁寧。

なんなら人間の方が雑になりました。


家が火事になったら、鏡花を差し置いて人形達を救いに行きます。

ほら、鏡花は一人で脱出出来そうだから。

『お前なら出来る。※信頼の眼差し』

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