ー1ー謝罪はどん底で
私は鈴木まい。
どこにでもいる女子高生…
に憧れていた不登校だ。
原因は単純、いじめを受けていたから。
私はそんな日々が嫌だった。
『先日発見された遺体は、身元が確認できない状態となっています。現在行方不明の高校生との関連も含めて警察は引き続き捜査を続けています。』
テレビのアナウンサーがそう話す。
まったく物騒な世の中になったものだ。
リビングで寝転がりながらニュースをみていた。
こういう犯罪はもう少し頭を使わないとバレる。そういう面でもこの殺人事件は想定外だった。もちろん悪い方向に。
ピンポーン
インターホンが鳴る。正直出たくない。
今は親もいないが居留守はできなそうなので普通に出るが。
ドアノブに手をかけた途端にめまいがした。
もう無理か…
そう思いながらドアを開けた。
『〇〇警察の者です。鈴木まい様で間違いないですね。』
「…はい。」今にも死にそうなかすれた声で呟く。
『では…署までご同行お願いします。』
雨が降りそうな曇った夜空を見ながら、私は警察の車に乗り込んだ。
一時の非日常も、ここで終わりか。
そこからしばらくは記憶がない、もちろんいろいろあったわけなのだが…
どういうわけか表向きには無罪となったらしい。そう、表向きには。
実際のところは身柄は検察にあるまま。
ギッ…
そう音を立てて扉が開く。見慣れない服装のやつが入ってきた。
「誰」
『可愛げのないお嬢さんだ。』
「そういうのは面と向かって言うものじゃないと思うけど?」
なんか苛つく。いや、今すぐ殴りたい気分だ。
『こんにちは。私はlightshade社の者だ。』
「はぁ…?」聞いたこと無いな。
『具体的にはこの会社では。地底の探索をしている。』
「あぁそう。で、光の欠片さんはなんでここに?」
『上から指示があったからだ。お前を連れて行くようにな。』
意味が分からない。どうしたらそんな飛躍した話になるんだ。
『だからまぁ…取り敢えず来てもらう。』
彼がそう言うと。私はふわっと浮くような感覚に包まれた。
気づくとそこはまったく知らない場所だった。